ピアノ・・・大人のインヴェンション | 八王子高尾 ピアノ教師 の日記

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
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成長期の子供がインヴェンションを学ぶ場合、多声脳を作るという目的も実はあります。

私達は仲間内でよく「多声ネイティヴ」という言葉を使います。

成長期にトレーニングを重ね、その結果、同時に複数の声を頭の中で歌い分ける事が出来る人の事です
 

こういう人は、例えば2連、3連を同時に弾く時もあまり苦労しません。
1人は2連、もう1人が3連と、別の人間を自分1人の中で歌わせる事が出来るのです。

よく解りませんが、傾向として・・・・

①子供の頃から高校生位までピアノを続けていた事

②成長期にバッハ等をよく弾いたり、又はソルフェージュのレッスンを子供の頃から15歳位まで受けている事

等が見られます。
 

その時期にトレーニングを受けていると、多声脳が作られるのかな?という程度。
何となく見ていて感じる程度の事です。

バッハを弾くには多声脳があると楽ですが、なくてもそれを補う別のやり方で、きちんと弾けます。
心配ありません。

 



2声のインヴェンション、3声のシンフォニア

これらの教材は、バッハが当時9~10歳の息子、フリードマンの教育用に作ったものです。

つまり

歴史に残る大バッハがバリバリの頃

大バッハが父というバリバリ音楽エリート一家の中で生まれ育った、

バリバリ成長期真っ盛り!



の為の教材なのです。

そういうバリバリした環境にいない私達。

特に大人の方で然るべき時期にピアノを習っていない方は、子供と同じやり方ではうまくいきません。

大人ならではのやり方で、多声の曲を練習していくと良いと思います。

注意事項

 

厳しい先生の中には「各声部をきちんと歌って」と仰る方もいらっしゃいますし、本来それが正しいです。

只先生はほとんどが多声ネイティヴで、習う方の大人の方は忙しくて練習時間が取れません。

それで行き詰まり感が生まれる位なら、というアンチョコです。

そこのところ、うまくやって下さいね(*^^*)

 

インヴェンションで話を進めます。


まず、各声を1声ずつ、丁寧に歌うつもりで弾きます。

短い時間で良いので、片手ずつ弾いておいて下さい。

1声ずつを、できるだけ美しくきちんと歌う事。

両手を合わせた時は2声一度には歌えなくて良いです。
各声部を先に認識しておく事が必要です。

それから少しずつ合わせに入りますが、出来れば1小節、長くても2小節に区切ると楽です。
1小節ずつがお勧め(*^^*)

無理に長く通して弾こうとすると、つっかえ過ぎたり、拍子が大きく崩れ、頭が混乱してしまいます。

頭の整理が大変重要なのです。



合わせる時は、人の耳に優先的に聴こえる方をきちんと歌い、反対の手をそちらに合わせると良いです。

人の耳に優先的に聴こえる方(口ずさみたくなる方ですね)そちらをきちんと整えて弾きます。



コンクールとかは別ですが、聴手の多くも多声ネイティヴでない為、片方しか聴いてない事が多いのです(笑)

その時に、「あ、この人、多声弾き分けてる!」と思わせるツボがあります。

そこをきちんと押さえましょう。



そのツボの例を1つ、1番を例に挙げてみましょう。

冒頭部分、右手のテーマがよく聴こえます。


この時テーマは裏拍から入るので、気をつけて入って下さい。テーマだから、ドン!と行かない事。

(休符)ドレミ ファレミド、冒頭の休符をしっかり感じて下さい。

弾き始めたら、右手が優先的に聴こえます。


そこに3拍目から、左手でテーマの最初の部分だけ入りますが、こちらも裏拍なので静かに入ります。(矢印のところ)

その時、右手のそれぞれ3拍目の、ソ、レの音を突き破って入らない様に。

右手のメロディが聴手の耳からブチ切れて消えてしまいます。

 

右手メロディを聴かせましょう。

ずっと2声を意識するのは大変困難です。まず入る時を気をつけましょう。
あとは、それをぶち破らなければ、聴手はそれがずっと続いていると思って聴いてくれます。


 

 

同じく7小節目~10小節目は左手を優先に歌うので、こちらを整えます。

とはいえ、テーマだからといってもやはり裏拍からなので、こちらも気をつけてスッと入って下さい。

下の段、右手の合いの手は、入る時静かに入ると、それだけで多声感アップします。

矢印のところ

 

(出来ればフレーズの終わりを丁寧に弾いてくれると、更に多声度がアップ)
ていねいに、と書いてあるところです(笑)

 

 

15~18小節目、ここは多声感アップの大チャンス

特に3拍目から入る左のテーマの断片は、右手の2分音符の音を突き破らない様に。

同じく矢印のところ。

 

長い音は重くしっかり弾きますので、それが途中でブチ切れると違和感が生じます。
特に高い音は聴手によく聴こえてしまうので、伸びている音を消してしまわない様に。

 

まとめま~す(*^^*)

曲を通じて2声を同時に歌わせるのは大変困難なので、まずポイントを押さえましょう。

特に裏拍から入るテーマは、入る時だけ一瞬で良いのでもう1つの声を気にかける事。

特に高音がブチ切れると目立つので、左手が入る時に高音を意識する事
(高い音が伸びてる時は、それを突き破らず入るのがポイント)

フレーズの終わりをできるだけ丁寧に弾くこと

フレーズが入る時と終わる時、を押さえると良いです。
途中は少しずつ(*^^*)


実は普段からよく注意してる事。

裏拍から入る時は気をつけて!

スラーの終わりは必ず丁寧に!

という事が、多声感アップにも大事なのです。

でも徹底するのは難しい(汗)


出来ないところは仕方ないので、出来るところから必ず気をつけましょう。
その継続で、出来ないところも少しずつ出来る様になります(*^^*)


くれぐれも、相手は

 

バリバリ」エリート用の教材!

焦らず、じっくり、ポイントを押さえていきましょうね(*^^*)v