先日、フォルテについて、色々書きました。
良い機会なので、ピアノ、ピアニシモについても考えてみました。
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大きな音にこだわる人達に共通しているのは、小さな音への執着が極端に少ない事。
又、そういうこだわりがない方でも、ピアノ(弱く)に無頓着な方が案外多いのです。
「ピアニシモにしようという気合が足りない!」となる訳です(笑)
レッスンでもよくそう言います。
「気合足んない~~~~~っ!」
おさらいです。
フォルテ
みんなでワイワイ
みんなで伸び伸び
みんなで歌い上げる
元々はtutti(合奏、全員で)
ヴィヴァルディの四季等での冒頭のところみたいな雰囲気
伸び伸びしてますよね(*^^*)
身近な例えでは、授業の合間の休憩時間
各自が普通の声で楽しく話すだけでも、教室はとても賑やかです。
各自が大声で叫ばなくてもフォルテなのです。
次にピアノ
授業前の教室でガヤガヤ→メゾフォルテ、又はフォルテ
そこに、
「先生きたぞ~~~」→緊張~~~![]()
先生のお話中
先生は聴こえる様に、しっかりお話しします。
他の人は「静かにして」集中して聞きます。
元々はsolo(独奏、独りで)
これを音楽に例えてみますね
ピアノ、ピアニシモは授業中 → 緊張
フォルテ、フォルテシモは休み時間 → 開放
右手にメロディがあって、左手が例えばドソミソの伴奏だとすると。
メロディが先生のお話、ドソミソの伴奏が生徒達
お話し中は、たとえ喋らなくても、ゴソゴソ動くだけでも周りは気になります。
できればじっとしてて欲しいです。
なのでこのドソミソは、右手に対して小さな音で、そして静かに最小限の動きで弾いて欲しいのです。
そうしないとピアノに聴こえません。
①ピアノに聴かせようと思ったら、上の音は通る様に、その他の音は小さくなるべく静かに!
フォルテと比べ、特にメロディ以外は緊張を要し、大変神経を使うべき所です。
フォルテ~~~!=気合!という方に多いのは、これが逆になってしまってます。
フォルテに気合を入れてしまい、ピアノにすべきところで、エネルギーを使ってないのです。
右手のメロディに比べて、左手が静かにならないと、ダレて聴こえます。
ダレて聴こえる=緊張が足りない
すると「何が何でもピアニシモにしようという気があるのか~!」となる訳です(笑)
②お話している人以外は、「出来るだけ頑張って静かにしてるんです~~~!」
と思わせないといけません。
万一ゴソゴソしてしまっても、「静かに聞いてます!」とか、「音たてたのは私じゃありません!」
としないと怒られます。
ピアニシモなら
「私、頑張ってます!これが精一杯!です!」
と感じさせる事が大事です。
フォルテシモは限界を感じさせない事で、更に大きく拡大していく表現ができます。
ピアニシモは限界だと感じさせる事で、ミニマムを表現する訳です。
まだまだ出来る!と感じさせると「緊張が足りない!」と感じさせてしまうのです。
③突然のピアノ、ピアニシモは凝縮の為に息を呑む瞬間がある事
ディミヌエンド、デクレッシェンドをせずに、いきなりピアノ、又はピアニシモになる所ありますね。
(スビートピアノ・・・突然弱くして)
こういうところは、ずっとフォルテにいるので、聴手はピアノになる事を予想していません。
先生が休み時間に抜き打ち検査に現れた![]()
(子供の事情)
仮病で会社をサボって外出したら、上司と出くわした![]()
他の女性といい雰囲気にしてたら、奥さんが現れた![]()
(大人の事情)
一瞬、息が停まりそうな瞬間!←この「
」が事の重大さを伝えます。
開放していたものを一瞬で凝縮するのですから、大変なエネルギーを要します。
で、これを実際の演奏に関してまとめてみると・・
①ピアノ、ピアニシモ、と書かれていたら、必ず「気合入れて一生懸命」やる事!
意外に、見落としたりスルーしてる方が多いです。
特に聴かせるメロディ以外、手の動きは最小限にして指先だけで気配を殺して弾きましょう。
手の甲や手首を動かさず、指先だけで弾ける様に練習しましょう。
先生のお話は、「一生懸命静かに聞いてます!」とPRして下さい。
②特にピアニシモと書かれていたら、「一生懸命!」やってる事をPRする事!
まだ出来るのに!と思われると、その瞬間ダレて聴こえます。
③だんだん弱くしないでいきなり弱くする所は、必ず直前、息を呑む瞬間がある事!
それ位エネルギーを要します(窒息注意!)
実際の音量も勿論大事ですが、強弱も表現です。
一生懸命!をPRしたり、息を呑む瞬間を感じさせる事で、実際よりずっとピアニシモに感じさせる事が出来ます。
伸びやかなフォルテはリラックスして8割以下、「まだまだいけますよ~」をPR
ピアノ、ピアニシモは、一生懸命頑張って「もう限界~~!」をPR
強弱の表現、色々工夫してみて下さい。
表現の幅が豊かに一層拡がります様に(*^^*)
最後に
ベートーヴェン ソナタ作品27-2第1楽章
常にピアニシモで・・・聴覚を失いつつあった作曲当時、必死で聴き取ろうとし、弦の振動を指先で感じ取ろうとしていた様に私には感じられます。
