大人の生徒さんも増えて嬉しいです。
ある楽しみな大人の生徒さんのお話です。
今年の6月の事でした。
楽器も持たず、全く初めてというお若い方が入室されました。
お仕事も忙しく、レッスンは遅い時間です。
それでも残業で月に1~2回は間に合わなくなってしまいます。
数ヶ月して電子ピアノをやっと買ってくれました。
練習できる日は20分位、お休みの日はもう少しできるそうです。
決して沢山練習できる環境の方ではないのです。
もうツェルニーリトルピアニスト、きれいに弾きます。
ゼロから始めて半年余、練習時間も取れない方です。
(凄いでしょ?!)

とても素直な方です。
最初お願いしました。「弾く前に声に出して拍子をとって下さい」
恥ずかしがる方もいますが、この方は違いました。
今でも声に出してくれます。
お陰で正しく拍子が理解できているか、私が確認できます。
アウフタクトも自然にとれます。
時々、複雑なリズムは数えてないと解らなくなるそうです。
でも易しい所はもう数えなくても、正確に拍子がとれる様になっている訳です。
今ではもっと発展してます。
「拍子を刻んでいる感じをもっと出して」
「あ~身体ゆすらない、ばれない様に拍子とって」
弱拍で尻もちつかないで・・・・と一度言えば必死で気を付けます。
時々「あ~やっちゃいました!」ドッスン

という事もありますが、ご愛嬌(笑)

強拍、弱拍がきちんととれると、拍子の表現力が拡がります。
もう3拍子らしさ、4拍子らしさも身についています。
刻む様な歩く様な4分の4拍子
揺れる様な8分の6拍子もきちんと弾き分けてくれます。
(す、凄いでしょ?!)

こうして拍子による表現の幅が拡がる訳です。
こういうリズム感も、まず拍子が取れた上で習得できる事です。
長い音符や休符を、待ちきれないからと端折るのは厳禁です。
曲を貫く基本の動き、拍子感が身に付きません。
音符の長さも、きちんと正確です。
もちろん最初は苦労されてました。
「え~3つ伸ばす?、1で出した音は、2、3、4 の時に消える?」
「そそ、普通に算数」(笑)
等と確認しながら弾いていらっしゃいました。
今では無意識でも、正確なまさにその瞬間に音が消えます。
もっと発展しつつあります。
4分音符で終わる音は、タンと停めてから、2の瞬間潔く離す
2分音符はタァ~ンと伸ばして、1で弾いたなら3ですっと離す。
音符が只の長さでなく、表情を持つ様になります。
4分音符らしさ、2分音符らしさも、もう表現できます。
(す、す、凄いでしょ?!)

強調させて頂きますが、ピアノ始めて半年
音符は言葉で語る様な表現力を持っています。
それもまずは長さをきちんと守る事が基本です。
お若い方ですから、習得がかなり早いとは思います。
でもこの方は、当たり前の事を、一生懸命一つ一つ守ります。
それを頑張って続けてます。
そしてどんどん表現が豊かになるのです。
和声や旋律の歌い方もどんどん身につけてくれるでしょう。
導音→主音、Ⅴの第7→Ⅰの第3音等は、ほぼOKです。
理論を理解すれば、更に生き生きとした演奏になるでしょう。
何度も書きましたが、音楽性は素質ではありません。
素質というなら「注意し続ける意志の有無」かもしれません。
それはしんどい事です。
練習が苦痛にならない様に、配慮が必要です。
大人の方に「声にだして数えて下さい」と言うのは本来失礼です。
その理由と重要性をきちんと説明し、理解を得る事が大切です。
とても楽しみな生徒さんの1人です。
うちの生徒さんは皆さん、本当に楽しみな方ばかり。
はいっ、自慢させて頂きました!(*^_^*)