社会人の方、初めてピアノを習い始めて1年半位。
最初は楽器を持ってなくて、3ヶ月位して電子ピアノを買って下さいました。
毎日は無理、仕事が早く終われば15分位練習するという環境。
「週末は遊びにいかなければ練習しま~す」
練習量は決して多くなく、ごく普通の方です。
昨日、聴いていて、「あ~・・・上手になったな~」
正直驚きました。
一番最初、この方に言いました。
「急いで弾き始めないで、納得するまで考えていいです。」
「弾く時は1~2小節拍子をとって、テンポ決めて弾いて下さい」
最初数回のレッスンでは、口に出して数えて頂きました。
4分の4拍子、1、2、3、4、・・・・
拍子の取り方を確認しました。
以後、一度も私はこの事で注意する必要はありませんでした。
いつも自分で、用意ができたら拍子を取って弾いていらっしゃいました。
少し慣れて、4分音符や休符、2分音符を覚えた頃に言いました。
「音符の長さは、正確にかっきり守って下さい」
この方はそれを、気づく限り忠実に守りました。
時に、左右バラバラで出来ない事もありましたが、出来る迄練習してくれました。
最近小曲は1人で譜読みして弾ける様になりました。
1人で譜読みしてくる段階で、もう基本のリズムが安定しています。
何ともう、Le Couppeyの、ピアノのアルファベットABC
1人でスラスラ弾けます。
余裕が出てきたのでしょう。
スラーの始めと終わりを、きちんと考えるという注意も守ってます。
規則の上で、のびのび歌う事も多くなりました。
別の生徒さんで、同じ曲集を練習している方が数人います。
モーツァルトやショパン、お好きな曲は様々です。
途中の中断も含め、ピアノ歴は皆さん10年以上はあります。
この方達にも「1~2小節きちんと数えて弾いて下さい」
と言ってます。守る努力をした方は、お1人だけです。
他の方は3年以上言い続けてますが、いまだにふらりと弾き始めます。
そう、聞き流していらっしゃるのです。
弾き始める前に拍子をとり、自分でテンポを決める。
これを守るか否かで、恐ろしい違いが出てきています。
リズムの安定度が違います。
ふらふらした拍子は聴き手をイライラさせます。
そしてこういう方達は皆さん、音符の長さが何度注意しても適当です。
リズムによる表現ができません。リズムが死んでいます。
違いはこれだけでは終わらないのです。
適当にふらりと弾き始める方は、適当にダラダラ弾く癖があります。
あ、間違ったと、つい、弾きなおしてしまう。
疲れたらコンマ何秒、つい、一息ついてしまう。
音が少ないと、つい、速くなってしまう。
つい、〇〇してしまう・・・の連続。
これは、こう弾きたいけど今は出来ない・・とは大きく違います。
自分で考えて、自分で決めたテンポで弾き始める。
これが出来ない人は、一曲を自分の意志で弾きとおす事が出来ません。
初心者の方が追いついてきて、はっきり実感してます。
こう弾こう!という意志のある演奏
惰性で成り行き任せの意志のない演奏。
悪い習慣をなおさない方には、今度じっくりお話しようと思います。
習慣の恐ろしさを、実感していらっしゃらないのでしょうね。
素質というのは、「意志」である。と最近思います。
「意思」のない演奏ほど、魅力のないものはありません。
先生は、正しい意思決定の為の規則を教える存在に過ぎません。
こう弾きたい!
意志のある演奏をしてほしい。
細く長く、無理せずで良いのです。
まずご自分の意思で、悪い習慣をなおす努力を続けて頂けたらと思います。