ショパン、舟歌 作品60
ショパンの唯一の舟歌です。
1845年から翌年にかけての作曲です。
愛人サンドとの関係も破綻に向かい、持病の肺結核も悪化しつつあった時期。
絶望的な時期に書かれました。
この曲は余りに美しく繊細で、命の期限を感じる者が抱く悲しみや、将来があり光り輝くものへの憧れ、孤独が襞の中に感じられます。
息の長い美しいメロディ、漂う様な響き、光り輝く憧れの世界・・・
多くの人々にとって、この曲は特別な曲です。
初めて弾いたのは学生の時でしたが、当時先生は仰いました。
「二十歳そこそこの、恵まれた人に理解できる曲ではないです」
高度な技術と音楽性を必要とする難曲でもあります。
あるアマチュアの方が、この曲を弾きたいと言った時、先生に「これはプロの領域だ」と言われたそうです。
私もピアノ歴約10年のアマチュアの方、又は生徒さんに「舟歌弾きたい」と相談された事、何度かありました。
無理だとは言うのは抵抗がありますが、やはり無理です。
技術的に、例えばまず、片手で2声を美しくバラバラに歌えないと弾けません
2つの声が、時に寄り添い、時に離れ、歌い続ける。
これを片手で演奏するのは至難の業で、長期に渡る修練と勉強がなくてはできません。
何年もかけて、バッハのシンフォニア、数々の練習曲を経てショパンのエチュードを学ぶ等の、プロを目指すレベルの修練が必要です。
ピアノを始めて、10年程度では到底無理で、弾くには下地が必要なのです。
ピアノを始めて、10年程度では到底無理で、弾くには下地が必要なのです。
本来はアマチュアの方にでも初心者にでも、弾きたい曲に近づいてもらいたいと願います。
しかしやはり、エゴと言われても、この曲は軽々しく弾いて欲しくないのです。
30代には見えず老いすら感じます。病の苦しさでしょうか。胸が痛みます。
そんな中で、ペンをとって書かれた一つ一つの音、記号・・・
無論アマチュアの方でも良いのです。
無論アマチュアの方でも良いのです。
ショパンの声に耳を傾け、向き合う覚悟で、謙虚な気持ちで弾いて欲しいのです。
多くの人々にとって、私にとってもショパンの舟歌は特別な宝物なのです。
プロ、アマ、という問題ではなく、弾くからには覚悟して向き合い、大事にしてほしい、
そう願います。
私自身、この曲を弾ける事が本当に幸せであり、ピアノを続けて良かったと思います。
そして一生向き合って大事に弾いていきたいと思います。
やはり若くして亡くなったリパッティの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=QG5nREXB3ag
そう願います。
私自身、この曲を弾ける事が本当に幸せであり、ピアノを続けて良かったと思います。
そして一生向き合って大事に弾いていきたいと思います。
やはり若くして亡くなったリパッティの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=QG5nREXB3ag
