いよいよ2014年採用の新卒就活が本格スタート。
広く就活生に「贈る言葉」という意味では、私が「書中の師」と仰ぐ内田樹先生の「仕事力について」という文章以上に就活生を励まし、かつ役に立つメッセージを私は知らない。だから就活生やそのご両親・関係者で、このブログをご覧の方には、是非ご一読頂きたいと思う(拡散希望)。
従ってそれ以上の一般論を書いても「蛇足」というものであるから、今回は2014就活スタートにあたり、私が新卒採用の責任者として経験したこと、そして自分のバックグラウンドであるミッションスクール出身というところから、就活生の皆さんに一筆献上したいと思う。
これからする話は前にも一度書いた事があるけれど、結論から言ってしまうと、「ちゃんと棚卸をする気」さえあれば、「ミッションスクールの就活生」はそれだけで就活において優位(もちろん若干だけど)にたてるという、内田先生の本質論と違って随分次元の低い(先生、スミマセン)、「現世利益」的な話である。
ご存知の様に、大企業の新卒採用に関しては依然買い手市場が続いている。そのため多くの学生は、留学やインターンシップ、クラブ活動などの学生時代に経験したこと、語学力、資格といったものを、エントリーシートにどう的確に落とし込むか、またそれらをいかに短時間にインパクト強く面接でPRできるようにするかということに心を砕いているだろう。これはもちろん現実的には大事なことだと思う。
仮説の域を出ないが、自らも「就職氷河期」に社会人になった世代が、新卒採用の現場に出てくるようになってから、その世代の人達には申し訳ないが、新卒を採用する側の人間力と採用スキルは著しく低下したと私は考えている。意地の悪い言い方をすれば、この大きく自尊心を傷つけられた朝日新聞的に言って「ロスト・ジェネレーション」な世代は、就活生をモノのように見る傾向がある(反論があればいつでもどうぞ、受けて立たないけど(笑))。そうした低レベルだけど厳然としてある採用側のフロントラインを突破して、人事採用の上席者の目にふれるようになるためには、各大学のキャリアセンターのご指導の下、最低限の「現代的就活作法」は身につけておいた方が良い。
但し、それだけだと「いい線」まで行くけど、最終的には「祈られて」しまう可能性は小さくない。
採用側に立てばわかるが、採用の責任者やそれに準ずる立場の人にまで上がってくる、学生のリストやその資料の量たるや膨大である。それらを読み込み、また一定の期間で多くの面接をこなさなければならないわけだから、人事マンである面接官もプロとはいえヒトの子で、同じ様なドキュメント、同じ様なトークが続くとさすがに気が滅入ってくる。「ちっとは面白そうな事」「オオッて思わせるような事」を書いたり、喋ったりして来いよと。
だからと言って奇をてらって欲しいわけではない。
私ならこういう時に、自らの属する学校の理念や校風、環境といった、その学校に籍を置いた者なら共通に持っているリソース、言わば足元からどのような影響を受け、その結果自分はどのように変化し、それは今後の社会人生活で所属する組織にどのようなプラスをもたらすかを語ってくれると良いなと思う。だってこれってその人の「伸び代」がわかるわけでしょ(もちろんその言葉を信用する前提だけど)。
「5年後、10年後どんな風に仕事をしていたい?」というのはよくある面接質問トークだけど、これは実はその中身の優劣より、そこから見えてくるイマジネーションというか、成長志向をはかる質問だと、少なくとも私はとらえている(他の人は違うかもしれない)。その時話のベースになるのは、その人のパーソナリティもあるけれど、出身校の校風やリソース(OB・OGの固有名詞なんかも含んで)にも立脚していた方が、グッと説得力とリアリティが出てくる。
東大、京大、旧帝大(ほぼ死語だけど、私より年下の名古屋大出身のベンチャー起業家が使っていて吹き出しそうになったことがある)とか旧一期校(古っー(笑))とか、そういう大学の出身者以外なら、ミッション系大学の出身者は、繰り返すが「ちゃんと棚卸をする気」さえあれば、その時点でポールポジションにたてる。
関西のミッション系大学について言わせてもらうなら、母校・関学は「奉仕のための練達」がスクールモットーで「世界市民」の養成を理念に掲げ、お隣さんの神戸女学院は「愛神愛隣」(神を愛するように隣人を愛する)が学院標語となっている。ビジネスプランコンテスト等で関わりがある同志社の創立者・新島襄の建学の目的は、「良心を手腕に運用する人物」の育成である。詳しい解説は各校のHPなどで読んで頂くとして、これらは表現は全く違うが、そう遠くないことを意味している(当然と言えば当然だけど)。
少なくとも共通しているのは「全人教育」であることと、「常に他者があって自分がある」という市民的な構えである。これは実践できれば、実際の仕事の場面においても大きな力を発揮する。色々な職場があるけれど、「他者」の存在しない職場はない。「他者」を活かして「自己」のパフォーマンスを高めることほど組織において重要なことはない。それは片々たるスキルを凌駕する。
だからミッション系大学の就活生には、皆さん方の足元を見つめ直し、自らの言葉で既に皆さんが手に入れている「見えざる資産」を語れるようにして欲しいと思う。
「そんなこと本当に役に立つのか?」「そんな話は人事にウケないよ」という就活生もいらっしゃるかもしれない。確かにこのカードはオールマイティではない。ただこれだけは保証してあげる。このカードをきって耳を傾けることのないような人事マンしかいないような会社は、どんな大企業であっても、ドアをノックしない方がよろしい。だってそうでしょ。そういう会社は皆さんがマネジメントする側に回った時、明らかに役立つ能力や資質に注目しない会社なんだから。そういう会社に明日はない。新卒を使い捨てる会社か、少し先のことを考える余裕もない会社なんだから。
長い話もこの辺で終わりです。ミッション系大学の就活生の皆さん(特に関学、神戸女学院、同志社の皆さん)の健闘と、その後の社会人生活の充実を祈ります。がんばってください。
広く就活生に「贈る言葉」という意味では、私が「書中の師」と仰ぐ内田樹先生の「仕事力について」という文章以上に就活生を励まし、かつ役に立つメッセージを私は知らない。だから就活生やそのご両親・関係者で、このブログをご覧の方には、是非ご一読頂きたいと思う(拡散希望)。
従ってそれ以上の一般論を書いても「蛇足」というものであるから、今回は2014就活スタートにあたり、私が新卒採用の責任者として経験したこと、そして自分のバックグラウンドであるミッションスクール出身というところから、就活生の皆さんに一筆献上したいと思う。
これからする話は前にも一度書いた事があるけれど、結論から言ってしまうと、「ちゃんと棚卸をする気」さえあれば、「ミッションスクールの就活生」はそれだけで就活において優位(もちろん若干だけど)にたてるという、内田先生の本質論と違って随分次元の低い(先生、スミマセン)、「現世利益」的な話である。
ご存知の様に、大企業の新卒採用に関しては依然買い手市場が続いている。そのため多くの学生は、留学やインターンシップ、クラブ活動などの学生時代に経験したこと、語学力、資格といったものを、エントリーシートにどう的確に落とし込むか、またそれらをいかに短時間にインパクト強く面接でPRできるようにするかということに心を砕いているだろう。これはもちろん現実的には大事なことだと思う。
仮説の域を出ないが、自らも「就職氷河期」に社会人になった世代が、新卒採用の現場に出てくるようになってから、その世代の人達には申し訳ないが、新卒を採用する側の人間力と採用スキルは著しく低下したと私は考えている。意地の悪い言い方をすれば、この大きく自尊心を傷つけられた朝日新聞的に言って「ロスト・ジェネレーション」な世代は、就活生をモノのように見る傾向がある(反論があればいつでもどうぞ、受けて立たないけど(笑))。そうした低レベルだけど厳然としてある採用側のフロントラインを突破して、人事採用の上席者の目にふれるようになるためには、各大学のキャリアセンターのご指導の下、最低限の「現代的就活作法」は身につけておいた方が良い。
但し、それだけだと「いい線」まで行くけど、最終的には「祈られて」しまう可能性は小さくない。
採用側に立てばわかるが、採用の責任者やそれに準ずる立場の人にまで上がってくる、学生のリストやその資料の量たるや膨大である。それらを読み込み、また一定の期間で多くの面接をこなさなければならないわけだから、人事マンである面接官もプロとはいえヒトの子で、同じ様なドキュメント、同じ様なトークが続くとさすがに気が滅入ってくる。「ちっとは面白そうな事」「オオッて思わせるような事」を書いたり、喋ったりして来いよと。
だからと言って奇をてらって欲しいわけではない。
私ならこういう時に、自らの属する学校の理念や校風、環境といった、その学校に籍を置いた者なら共通に持っているリソース、言わば足元からどのような影響を受け、その結果自分はどのように変化し、それは今後の社会人生活で所属する組織にどのようなプラスをもたらすかを語ってくれると良いなと思う。だってこれってその人の「伸び代」がわかるわけでしょ(もちろんその言葉を信用する前提だけど)。
「5年後、10年後どんな風に仕事をしていたい?」というのはよくある面接質問トークだけど、これは実はその中身の優劣より、そこから見えてくるイマジネーションというか、成長志向をはかる質問だと、少なくとも私はとらえている(他の人は違うかもしれない)。その時話のベースになるのは、その人のパーソナリティもあるけれど、出身校の校風やリソース(OB・OGの固有名詞なんかも含んで)にも立脚していた方が、グッと説得力とリアリティが出てくる。
東大、京大、旧帝大(ほぼ死語だけど、私より年下の名古屋大出身のベンチャー起業家が使っていて吹き出しそうになったことがある)とか旧一期校(古っー(笑))とか、そういう大学の出身者以外なら、ミッション系大学の出身者は、繰り返すが「ちゃんと棚卸をする気」さえあれば、その時点でポールポジションにたてる。
関西のミッション系大学について言わせてもらうなら、母校・関学は「奉仕のための練達」がスクールモットーで「世界市民」の養成を理念に掲げ、お隣さんの神戸女学院は「愛神愛隣」(神を愛するように隣人を愛する)が学院標語となっている。ビジネスプランコンテスト等で関わりがある同志社の創立者・新島襄の建学の目的は、「良心を手腕に運用する人物」の育成である。詳しい解説は各校のHPなどで読んで頂くとして、これらは表現は全く違うが、そう遠くないことを意味している(当然と言えば当然だけど)。
少なくとも共通しているのは「全人教育」であることと、「常に他者があって自分がある」という市民的な構えである。これは実践できれば、実際の仕事の場面においても大きな力を発揮する。色々な職場があるけれど、「他者」の存在しない職場はない。「他者」を活かして「自己」のパフォーマンスを高めることほど組織において重要なことはない。それは片々たるスキルを凌駕する。
だからミッション系大学の就活生には、皆さん方の足元を見つめ直し、自らの言葉で既に皆さんが手に入れている「見えざる資産」を語れるようにして欲しいと思う。
「そんなこと本当に役に立つのか?」「そんな話は人事にウケないよ」という就活生もいらっしゃるかもしれない。確かにこのカードはオールマイティではない。ただこれだけは保証してあげる。このカードをきって耳を傾けることのないような人事マンしかいないような会社は、どんな大企業であっても、ドアをノックしない方がよろしい。だってそうでしょ。そういう会社は皆さんがマネジメントする側に回った時、明らかに役立つ能力や資質に注目しない会社なんだから。そういう会社に明日はない。新卒を使い捨てる会社か、少し先のことを考える余裕もない会社なんだから。
長い話もこの辺で終わりです。ミッション系大学の就活生の皆さん(特に関学、神戸女学院、同志社の皆さん)の健闘と、その後の社会人生活の充実を祈ります。がんばってください。
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