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★楽しく生きていこうよ★
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人生を変える『キッカケコトバ』
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前沢しんじ 2023/11/26(日)〔第1610号〕
●前回「命の洗たく」に続いて、
今回は「命の奇跡」です。
先週末、次女の長男ヤマトが
我が家へ泊りにきました。
小学四年生でもともと知的好奇心が強く、
大人と話すように会話ができる男の子。
かといって、こましゃくれているわけ
ではぜんぜんなく、とにかくいろんな
ことを知りたいわけです。
読書が好きなので
言葉の広がりや想像力が逞しく
会話がとても面白い。
●せっかくひと晩泊まるのだから、
なにか心に刺さることをと思って、
「祖先の数」について話しました。
ご多聞にもれず彼もゲームが好き。
ゲームって
「すぐ死ねてすぐ生まれ変われる。
命がリセットできる」。
つまり命が軽いんですよね。
前からそれが気になっていたので、
実際の命はとても貴重なもので、
ゲームのように簡単に
考えてほしくないと教えたかった。
そこで、彼がいまこうして、
いまこの場所で、
この家族とともに生きているのは、
すべて祖先が命をつないできて
くれたのだと数字で説明しました。
●自分の親は両親で2名。
両親の両親は合計4名。
その親になると合計8名。
つまり2倍ずつ増えていく。
実際に計算して紙に書いてみました。
自分が当代。
2代前で2人。
3代前で4人。累計で6人。
4代前で8人。累計で14人。
5代前で16人。累計で30人。
・・・・・
10代目まで遡れば、当代で512人。
累計(祖先全体)で1022人！
ヤマトは本家の16代目なので、
16代前になると当代で32,768人！
累計(祖先全体)で65,534人！
さらにさかのぼって20代前になると
その数524,288人！
累計、つまり祖先全体で1,048,574人！
なんと100万人を突破する。
●「ヤマトよ、これだけの祖先が誰ひとり
欠けてもおまえはここにいないのだぞ」
「え？・・・だよねー・・・」
「ヤマトよ。昔は病院も新薬も抗生物質
もない。おまけに飢饉、わかるか？
それに戦争だ。人類の歴史は
戦争の歴史といってもいいくらい
これまで多くの人が犠牲になってきた」
「お前の家の初代はたしか江戸時代。
それ以来今に至るまで
戦国時代や飢饉、大地震などの
災害、病気、事故・・・それらのすべてを
祖先が乗り越えてくれて今がある。
100万人、さらにさかのぼれは
天文学的な祖先の数になる。
その人々のたった一人が
欠けてもお前はここにいない。
みんなが必死に時代時代を
生き抜いてくれたからこそ、
いまこうしてお前は生きている」。
「わかるか？命の重さが。」
話すだけでなく図表に書いて見せると、
その真実味が迫ったようだ。
言葉を続ける。
「だからよ、今の命を大事にしてくれよ」
「そして、一生けんめい生きていこう」
「いっしょうけんめい生きるとは、
今自分がいるところで
力を尽くすことや」
「たのむよ」
彼は答えた。
「わかった。
なんか気がついた気がする」
それだけでじゅうぶん。
●もちろん一泊の楽しみは「遊び」がメイン。
その晩はイオンで思う存分、
念願のUFOキャッチャーをやり、
そのあとはボーリング。
けっこう気に入ったみたいで
ひとりで4ゲームもやった。
「めっちゃ楽しかったよ！！」
それでじゅうぶんだよ、ヤマト。
がんばって生きていけよ。
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