先日の記事で、コメントを頂いたので、そのことについて書いてみたいと思います。
この記事
他人の評価基準に従うより自分の価値基準で行動できる子を育てよう!
この記事でセルフコントロールの大切さを書きました。
おかん塾では、子どもの自律心が育つ子育て(親業)を提唱しています。
子どもの自律心とは「社会のルールや人との約束を自らを律して守ろうとする心」です。「その場の状況に合わせ、社会のルールにのっとり、自らの発言や行動を適切に律することを目指します。これは社会で生きていく上では最低限必要なことで、
これができなければ他人からの信用をなくし、社会から受け入れられなくなるでしょう。
この、内的な規律を家庭の中で育てておく方法が、親業で学べます。
頂いたコメントはコチラです
こんにちは。いつも大切なことを教えてくださり、ありがとうございます。
セルフコントロールという点で、今、気になっていることがあります。
我が子の中学校で、我が子とは違う学年が、小学校の時から学年崩壊していまして、
先生方が大変苦労されています。授業中の立ち歩き、逃げ出す、体育館全校集合に遅刻、暴言、喧嘩。
春よりは、ずいぶん良くなっているようですが、
保護者から、先生の叱り方にクレームがあり、暴言だとのことで、学校に出向いたようです。
叱って頂けることに感謝なのに。
先生方は、大変です。
保護者の理解と協力と、と、よく言われますけど、本当にそうだと思います。
コメントをありがとうございました。
今の教育現場について、心を痛めている方はとても多いと思います。
学年崩壊とありますから、
この学年ごと、もう授業にならないような状態なのかもしれません。
先生方は苦労されているのは、
子供たちに規律を教えたいのに、それが届かないからだと思います。
社会で生きていくうえで、規律は大事ですからね。
ただ、
子供たちの規律心がほとんど育っていないのだとしたら、
それは、
ほとんどの教育場面で、規律の教え方が、どうしても先生や親から無理強いや強制によるものだからです。
規律は大事だけれど、
規律が外圧からコントロールされるものなのか、自分の内的なところから自分で自分をコントロールするものなのか?
ここの取り組みの差だと思います。
権力を使われるということは、
自分が納得していないのに、ムリに従わされる、ということです。
でも、ほとんどの教師は子どもの問題行動を何とか「変えさせよう」としますよね。
そして、本当の本当の問題は、先生方も「やり方」を知らないのかもしれません。
先日、
ある、高校の先生が親業訓練講座と教師学講座を続けて受講されました。
高校はいわゆる問題校でした。この先生は、荒れる生徒たちを何とかいい方向へ向かわせたいと必死になっておられたのですが、とにかくからまわりで、もうご自分も教師に向いていないのではと、悩まれていました。
そして、アドラー心理学の関連のセミナーに参加して、そこで参加者の方から「親業がいいよ」と知り、連絡をいただきました。
この先生にとって、親業はものすごく新鮮だったようです。
言い方ひとつ、聞き方ひとつであまりにも反応が違う事に拍子抜けというか驚きの声でした。
そして、やり方や姿勢も違います。
とにかく、アメやムチは使いませんからね。子どもたちの中に眠る能力にどれだけ引き出せるか?それまでのやり方とはまるで違う方法だったようでしたが、
講座が進むほどにもうイキイキとされていて、私も嬉しくなったほどでした。
教師学講座を受講された感想をシェアしますね。
私は昨年の12月に親業に出会いました。一人で本を読むことから始め、気づけば半年以上途切れずに親業を学んできたということになります。
本を読んだときの感動、講座を受講してさらに目から鱗、ロールプレイによる練習、日々の実践。失敗を重ねながらも「これだ」と信じて続けてきたのは、何といっても楽しかったからです。
日々の変化は小さなものですが、振り返ってみると、この半年で私自身随分変わったと感じています。変わったというより、ありのままの自分自身に還る方法を身につけつつある。より自分を正確に表現できるようになった解放感、より相手を理解できるようになった嬉しさ、親密感。
こんな自分に戻りたかったんだなと、心から感じています。今回講座の最終日に同じ受講生の方から「表情がとても明るくなった」と言われました。心がシンプルで軽くなってきたと実感していましたが、それが外から見てもわかるほどなのかもしれないと嬉しく感じました。
親業に出会うまでは大変でした。
もともと不登校の生徒が多く通う高校に勤めているのですが、生徒の反応や行動がすべてカオスに感じたといいますか、、本当に規律をなくしてしまった状態になってしまい、それに対する私の対応も場当たり的なもので、どうすれば良いかわからなくなってしまっていました。本当に辛かったです。
こうしたらどうかな、あれが失敗だったかな、またやってしまった、、。負のスパイラルにはまり込んでしまっていた私を救ってくれたのが、親業であり、インストラクターの先生方であり、一緒に学んだ方々でした。
今回教師学を受講して、やっぱりすごいなと思ったのは、講座の内容がとても実践的で現場ですぐに使えそうなものばかりだったことです。それが半世紀以上前にアメリカで考案されたメソッドであるということが驚きに感じられるほど、今の私の仕事にすぐに役立つ内容でした。
生徒の話を聞くことを徹底的に練習すると同時に、教師の想いもしっかり大切にして伝えていくところがとても良かったです。対立したときは、どちらも負けない方法を対等な立場で考えていくことも強く意識づけることができました。浦入先生が日ごろから実践されている能動的な聞き方や、まっすぐに自分自身を表現されるやり方、すべてをさらけ出しても大丈夫と思える空間を作ってくださっていることも、お手本にさせていただいています。
今は夏休み明けで生徒も落ち着いていて、私もあまりストレスなく日々過ごしているのですが、2学期は長く行事もあるのでいろいろ起こってくることと思います。今まではトラブルが続くとどうしようかとクヨクヨ考えてばかりいましたが、今は何があっても親業の原点に立ち返って対応していこうと思える安心感があります。
また日々の実践を記録してお伝えいたします。私の親業生活はまだ半年ちょっと。これを入り口にして、深めていきたいと思っています。
私を親業の世界に迎え入れてくださった浦入先生、本当にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します
こちらこそ、ありがとうございました。
思春期の荒れる心を抑えるために、
上から目線で子どもたちを縛り付けようとするのも、先生にとっても負担が大きかったのですね。
そして、教師としての自分を愛情が足りないからかと自分の能力不足を責める。。。。
それは、親も同じかもしれません。
ですが、その方法だと子ども自身の規律心は育ってないのです。
セルフコントロールとか、自己コントロールとか、自己規律とかいうモノを大切に育てる具体的な方法が、親業や教師学講座を通して学べる!
というか、こんな方法があるなんて、知らなかったという方が近いのかもしれません。
もちろん、
今のやり方を変えていくのは、たやすいことではないかもしれません。この先生も実践して使いこなすまでは半年くらいかかっています。
私はこの方法が自分に馴染むまで、3年くらいかかりました。
でも、
一人でも多くの教師にも、ゴードンメソッドを知り、実践して欲しいなと切に願うのです。
権力による支配からは何も生まれません。
まずは、家庭から権力による支配を失くしていくこと。
失くしていこうと、決意することからです。
このための親や先生のためのトレーニングです。