犬の意識を向ける先 | OXALIS&Dogs#**新潟市 犬のデイケア&ケージレス ペットホテル,ドッグトレーニングPalma**

OXALIS&Dogs#**新潟市 犬のデイケア&ケージレス ペットホテル,ドッグトレーニングPalma**

OXALIS&Dogs♯ **新潟市のドッグトレーナー櫻井 敬典のブログ**
新潟市 中央区 犬のデイケア&ケージレス ペットホテル
・ドッグトレーニングの店舗Palma(パルマ)店主のブログ。
ドッグトレーニングやPalmaの日常、看板犬ぷりんとのお散歩などについて綴っています。

カラー(首輪) or ハーネス(胴輪)
みなさんどちらを使ってますか?

私自身はハーネスを使用するのが好きなのですが、実際にぷりんにはどちらも使用しています(引っ張りが無ければどちらでも構わないからです)。



実はカラーでしか出来ないことも存在します。

よく知られているものに「カラーを首の高い位置に着ける」というものがありますが、これだけで犬の興奮度が下がる(?)場合があります(※全てではありません)。



逆に怖がりな犬に対して効果的な場合もあります。


全ての怖がり犬に効果がある訳ではありませんが、

私がカラーについて考え直すきっかけになった出来事があります。


Palmaでとある怖がり犬をお預かりしたことがきっかけでした。


お散歩中に一緒に歩いている犬達は平気なのですが、すれ違う犬や人を凄く怖がって固まってしまうのです。


オヤツも全く目に入らないこの怖がり犬、

当然名前を呼んでも無駄ですし、体を触っても固まったままなのです。


怖くて私の存在など何処かに行ってしまっているのです。

また、自身の体の存在も忘れてしまっています。



そこで私がどうしたかと言うと、


カラーを首の高い位置に装着し直して、

リードに“やんわりと”テンションをかけながら、


「大丈夫だよ、私はここにいるよ」


と名前を呼びながら私の方に引き寄せた


のです。


リードのどの方向にテンションをかけるのか、またどの程度のテンションなのかはここでは書きませんが、この怖がり犬には驚くほどの効果がありました。



これだけで、尻尾が上がり、名前を呼ぶ私の声が届くようになったのです。

何度がこれを繰り返すうちに、名前を呼ぶだけでも他の犬とすれ違えるようになりました。



ここで私はハッキリと気付いたのです。


カラー&リードで「不安や興奮そのもの」を静めることはできない、

出来るのは隣にいる人間の存在を教え意識を飼い主に向けることである。



飼い主の存在はそれだけ大きなものなのですが、犬は「その時意識を向けている対象」で頭がいっぱいになってしまう生き物なので、何かに執着すると飼い主の存在は何処かに行っていまいます。

リードチェック(リードによる合図)もこの延長線上にあります。


また、より頭に近い位置のカラーは犬にとって意識されやすいため、

リードという紐の先に飼い主が繋がっていることが意識されやすいのです。



しかしながら、効果はありますがあくまで一時的な対処方法です。


何度止めたところで興奮・不安そのものが消えて無くなるわけではないからです。対象に意識を向けたという「事実」は消滅せずに解消されないフラストレーション=ストレスとして蓄積されます。



犬の意識はその瞬間瞬間に様々なものに向けられています。

意識が向けられた時間が長い(1秒でも十分に長いのです)程、対象に執着します(これが興奮・不安につながります)。

そして飼い主の存在が頭の中から消えて無くなります。



その意識がいつでも人間に向くように「教える→学ぶ」ことのまず最初にアイコンタクト(犬が名前を呼ばれたら飼い主の目を見る)のトレーニングがあり、それがトレーニング全般の基本となります。



しかしながら、犬の性格や学習された内容によっては、どれだけトレーニングをしても興奮・不安の対象に負けてしまうことがあるのです。



例えば他犬と遊ぶの大好きな犬にとっての飼い主の存在は、他犬の存在に勝つのはとても難しいのです。



同様に「烏を狩りたい犬にとっての烏」、「自転車を追いかけたい犬にとっての自転車」等にはただ基礎トレーニングをしただけでは飼い主の存在は勝てない場合が多いのです。


また不安でいっぱいであるにもかかわらず興奮しやすいタイプの犬(社会化不足の犬によく見られるタイプです)は、その時気になったモノ・ニオイなど全てに興奮して全力で突進します。このような時、全く声が届かなくなり、一時的に飼い主の指示が聞けても直ぐに興奮&突進の繰り返しに戻ります。

(※不安にならないためには「パピー期の社会化」に勝るものはありません)



では、飼い主が他の何よりも魅力的な存在になるためにはどうすればよいのでしょうか?



答えは「遊び(=狩り=トレーニング)」の中にあります。




☆Palmaホームページ
http://palma-niigata.jimdo.com/


☆Palma Facebook

https://www.facebook.com/pages/Palma/753735091309033

(★Palmaの日々の様子をUPしています。公開ページなのでどなたでもご覧いただけます)



copyright©2013-2015 Palma All Rights Reserved