OX理論が測る企業価値

OX理論が測る企業価値

26年前、資金繰りに特化した財務分析手法が産声をあげた。
それは、【あらかん】から【OX理論(アラーム管理システム)】へと進化を遂げた。
【OX理論】を土台として、企業分析にいそしむALOX社専属ライターのメールマガジン、それに付随するこぼれ話を掲載。

【OX理論とは】


信用リスク管理ソフト・格付情報を提供するアロックス株式会社

独自の財務分析ロジック。融資先、投資先、仕入先、販売先、パートナー先、

グループ会社の審査に利用されている。

Amebaでブログを始めよう!
【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 https://alox.jp/  vol.52

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『年末のご挨拶』

【2】  本文(1)   『今年の粉飾を把握する〔2022年〕-芋づる式の粉飾-』

【3】  本文(2)   『2022年を振り返る - “下り坂”の1年 -』

【4】  編集後記    『2022年の編集後記』



★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…

効果が実感できる働き方改革とDX。
『決算書OCR』『財務PDF変換ツール』『財務データ入力サービス』で
貴社の業務を圧倒的に効率化しませんか?

▽詳細はこちら▽
決算書OCR
https://www.alox.jp/product/financial_input.html
財務PDF変換ツール
https://alox.jp/product/exchange_pdf.html
財務データ入力サービス
https://alox.jp/product/data_entry.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【1】  年末のご挨拶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


本年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。
昨年に引き続き、新型コロナウイルスの影響があり、さらに物価の高騰、
円安など、企業にとっては変動の激しい一年であったと思います。

一方で、テレワークの定着に伴うシステムの効率化やDX化のニーズは
ますます高まっております。

そのような社会や時代の変化にご対応頂くために、
アロックスは、既存のシステム・サービスの改善改良はもちろん、
新しいシステムやサービスの開発を進めてまいります。
引き続きご指導、ご鞭撻、ご愛顧を頂ければ幸いです。



アロックス株式会社
代表取締役 田中 威明



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


【年末年始のスケジュール】
仕事納め 2022年12月28日(水)
仕事始め 2023年01月04日(水)


それでは、Aloxメルマガの2022年最終号をお楽しみください。



★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…


決算書分析は、長年の実績に裏打ちされた
『アラーム管理システム』と『格付情報』をご利用ください。
サンプル分析やトライアル受付中!

▽詳細はこちら▽
アラーム管理システム
https://alox.jp/product/alarm.html
格付情報
https://alox.jp/product/rating.html

※ご要望に応じたご提案をさせて頂きます。
まずはお話をお聞かせください。


*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【2】 今年の粉飾を把握する〔2022年〕-芋づる式の粉飾-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



【不適切な会計処理】
例年通り、企業評価の“眼”を更新することを目的として、
『上場企業の不適切な会計処理』のリリースをまとめたレポートをお送りします。



【23件のリリース】
“今年”※は23件の「不適切な会計のリリース」があった。
(ちなみに、2021年15件、2020年21件、2019年25件、2018年24件、
2017年21件、2016年21件、2015年21件、2014年14件、2013年20件、
2012年29社、2011年17件、2010年15件だった。)
昨年と比べると増加した。


※ 集計及び資料作成時期の都合上、
2021年8月~2022年10月を“今年”と表現させて頂いております。
何卒ご了承ください。



【不適切な会計に関する調査報告書-概論-】 
※毎年記載している内容です。
ご存知の方は読み飛ばしてください。


報告書には、2種類ある。


(1)内部調査委員会報告書(社内調査委員会報告書)
社内の監査役や顧問弁護士等によって作成された報告書。

→身内によって作成された報告書のため、甘い報告書となりがち。
「調査した」という外形を整えることを目的とした報告書に見えるものが多い。



(2)第三者委員会報告書(社外調査委員会報告書)
企業から独立した弁護士や専門家等によって作成された報告書。
日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に沿って、作成される。

→経営者等のためではなく、すべてのステーク・ホルダーのために
作成された報告書のため、内部調査委員会の報告書に比べれば、
格段に透明性の高い報告書である。


調査報告書の概要については、下記の資料をご参照ください。
<不適切な会計に関する調査報告書-概論->
https://alox.jp/dcms_media/other/171204_outline_dressingreport.pdf




【2022年度の不適切な会計処理一覧と型】
2022年度の粉飾について、その内容に基づき、
「売上加工」「利益捻出」「資金流出」の3つに分類した。


<2022年不適切な会計処理 リリース概要一覧表>
https://alox.jp/dcms_media/other/221225_2022dressing.pdf


1「売上加工」とは
→架空売上、押し込み販売、売上の前倒しなど、売上を増やす行為

・アウトソーシング
・グレイステクノロジー
・ジー・スリーホールディングス
・日本M&Aセンター
・サカイホールディングス
・EduLab
・アジャイルメディア・ネットワーク
・ハイパー
・東京産業
・ディー・ディー・エス


2「利益捻出」とは
→売上原価の過小計上や翌期繰延、費用の過小計上や翌期繰越、
棚卸資産の過大計上など、利益を増やす行為

・北弘電社
・出前館
・レオン自動機
・アールビバン
・ナカノフドー建設
・ダイイチ
・大東建託
・ムトー精工


3「資金流出」とは
→創業者や特定の担当者による商行為の私物化、
協力会社との癒着によるキックバック、買収や取引を通じてグループや
協力会社への資金援助など、会社から資金を流出させる行為

・イー・ガーディアン
・グローム・ホールディングス
・三協フロンティア
・レスターホールディングス
・日本食品化工



【「粉飾のテクニック」集】
「売上加工」「利益捻出」「資金流出」を目的として、
下記のようなテクニックが用いられた。


〔日本食品化工〕
不正行為を行った社員は、その発覚を防ぐため、
不正に取得した現金相当額について、自らの会計記帳により
原材料費や経費といった製造原価に含めていた。



〔東京産業〕
原価付替は、以下のような2つの方法で実施された。
①超過原価が発生した仕入先への支払について、
別の取引先に立替払いを依頼し、その補てんとして、後日別案件に関する原価で
あるかのようにして支払う。
②超過原価が発生した仕入先への支払に対応する架空案件を創出した上で、
特定の取引先に当該架空案件の売上を装って入金を依頼し、後日別案件に
関する原価であるかのように支払い、補てんする方法。

→『ザ・原価の付け替え』というべきテクニック。
このテクニックは、往々にして、付け替えの限界値に達して破綻します。



〔ハイパー〕
・顧客に依頼して検収書を前倒しで取得するとともに、
IT機器等を倉庫・配送業者に一時保管させて出荷を偽装する手口による売上を前倒し計上。
・外注先に作業を先行して実施させながら、
発注を遅らせて買掛金を簿外処理する手口による仕入計上の先送り。

→「発注を遅らせて買掛金を発生させない」というテクニックは、
親密?な取引先だからこそできる代物と言えるでしょう。



〔ダイイチ〕
経営陣が、当期に先行計上する売上原価の総額を決定し、
各店舗への配分量及び納期が計画された。
売上原価の先行計上のために商品を仕入れる行為を「買込み」と呼称することがあった。



〔グレイステクノロジー〕
架空売上の売掛金において、役員が自己資金
(主として新株予約権の行使で得た当社株式の売却益を原資とするもの)を
顧客名義で当社に振込入金することで正常な入金を偽装した。

→昔の体育会系を思わせる際立った個性の役員による恫喝、必要な書類の偽造など、
生々しい粉飾の現場を垣間見ることができる報告書。




【ベストオブ不適切な会計に関する調査報告書】
株式会社EduLab
 2022年2月28日 『特別調査委員会による最終報告書の公表に関するお知らせ』

<調査報告書>
https://alox.jp/dcms_media/other/220225_4427_EduLab.pdf


独断と偏見に基づく、今年の報告書は、EduLabである。

監査法人の指摘からはじまった不適切会計の調査が、
調査の過程で新事実が発見され、二次調査、三次調査となり、
さらに追加で自主調査の結果、新事実が発見され第四次調査まで発展した。
その結果、特別調査員会報告書は、309ページに渡る大作となった。

どちらかと言うと粉飾内容よりも、「芋づる式に発覚した事実により、
読み手を考慮しない膨大な報告書である点」が選定した理由である。

内容の衝撃度という点では、グレーステクノロジーの報告書の方が、
強烈である。




★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..*…

上場企業の決算書入力をやめませんか?

上場企業の決算書の会計基準は、3種類あります。

1.日本会計基準
2.米国会計基準
3.国際会計基準

受取手形、売掛金、未収入金、短期貸付金を売上債権へ集約することがある
国際会計基準の決算書でも、売上債権の内訳を個別に入力して、
日本会計基準と同等レベルにしてデータ提供します。


▽詳細はこちら▽
有報財務データ(上場企業財務データ)
https://alox.jp/product/presentation.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【3】 2022年を振り返る - “下り坂”の1年 -
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【今年は?】
今年は、“下り坂”の1年だった。
コロナ禍によるモラトリアムが終了し、融資返済、物価高、増税
黒田“逆”バズーカによる住宅ローン金利上昇など、企業も個人も負担増の話しかない。



【2022年の「今年の漢字」は「戦」】
日本漢字能力検定協会は、世相を表す2022年「今年の漢字」に「戦」が選ばれたと発表した。

2022年「今年の漢字ベスト10」は下記の通りである。

01 位 「戦」 10,804 票(4.83%)
02 位 「安」 10,616 票(4.74%)
03 位 「楽」 7,999 票(3.57%)
04 位 「高」 3,779 票(1.69%)
05 位 「争」 3,661 票(1.64%)
06 位 「命」 3,512 票(1.57%)
07 位 「悲」 3,465 票(1.55%)
08 位 「新」 3,070 票(1.37%)
09 位 「変」 3,026 票(1.35%)
10 位 「和」 2,751 票(1.23%)

(参照:公益財団法人 日本漢字能力検定協会
https://www.kanken.or.jp/kotoshinokanji/data/release_kanji2022.pdf


「戦」は、直近のサッカーワールドカップやウクライナ紛争の影響だが、
ほぼ同じ得票数で、「安」が選ばれているのは興味深い。
凶弾に倒れた安倍晋三元首相とともに、円安による経済的なダメージを
被っている人が思いの外、多いのかもしれない。



【来年は・・・】
来年の予想については、2023年1月下旬に発行する
『今年の倒産を予測する-2023年-』にて送付します。

2022年の倒産件数(2022年1月~12月)は、昨年の件数を
上回ることがほぼ確実です。
また、2022年8月には、バイオベンチャーのテラが、
上場企業としては約2年ぶりに倒産している。

日本全体が下り坂に入ったのは間違いないと考えるが、
それが急坂となった場合、「~ショック」と呼ばれる事象や
「上場企業の倒産増」につながる可能性は大いにある。




──────────────────────────────
【4】 2022年の編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


いやいや、いや~、今年も思います、この時期に。

「今年も、激動だったな」と。

激動と感じるのは、大なり小なりに
「ストレスがある、ストレスを感じている」ということだと思います。
一方で、成長できる点、改善すべき点、足りない点があるとも言えます。
「ストレスフリー」という言葉は、”存在しないのでは?”と
年の瀬にふと思う次第です。



話は変わりますが、上野で開かれている【岡本太郎の展覧会】へ行ってきました。
ただ、審美眼は全く無いので、よく分かりませんでした。
「じゃ、なぜ行ったのか?」というと山手線にデカデカと【岡本太郎の展覧会】の
看板広告があり、それにズキューンと撃ち抜かれたからです。


「本職?人間だ」
(オールバックでクールな岡本太郎の写真とともに、上記のキャッチコピーがあり。
写真はこちらのURL参照 https://taro2022.jp/


「本職?人間だ」。
今年出会った言葉で最もズキューンとしました。
上記の言葉から考えると、営業、SE、審査、経営、事務、企画などの職業のカテゴリーは、
天と地ほどに離れた軽い言葉と感じました。


今年も大変お世話になりました。
本当に皆様に感謝しております。
来年もどうぞよろしくお願い致します。




サッカーワールドカップにおけるアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手を見ると、
「人柄って、本当に重要だな」って思います。
アルゼンチン対フランス戦は、「まるで地球全体がメッシに優勝させてあげたい」となりました。
それは、プレー面が異次元なのは当然として、その人柄によるところが大きいと感じます。
一方で、クリスティアーノ・ロナウドは、少し晩節を汚しているような気がします。。。



倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔



++++++++++++++++++++++++++++




本内容をメールで配信しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム


【注意事項】
本ブログは各種情報の提供を目的としております。
各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を
保証するものではありません。記載された情報を使用することに
より生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかね
ます。また、本ブログに記載された意見・見通しは作成点での
私見も反映されており、今後変更されることがあります。
【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.51
◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『値上げラッシュと借入金の返済』

【2】  本文      『アラーム分析ランキング -2021年2月~2022年1月-』

【3】  編集後記    『FIFAワールドカップカタール2022』




★PR★*…無料トライアル受付中*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…

決算書の手入力が、テレワークやDXの妨げとなっていませんか?

決算書3期分と会社情報の入力を1分で完結するツール『財務PDF変換ツール』



『決算書OCR』を利用して、
専門知識の豊富なスタッフが決算書の入力を代行『財務データ入力サービス』



今なら、下記URLから「無料トライアル」をお申込みできます。お気軽にお申し込みください。
https://alox.jp/contact/request.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【1】 値上げラッシュと借入金の返済
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



これほどまでに、平然と値上げが実施される事態は、記憶にない。
巷間言われている値上げの要因は、3つある。


1.電気代、ガソリンなどのエネルギー価格の高騰
2.原材料価格の高騰(コロナ、ウクライナ問題等が影響)
3.円安(110円から150円へ高騰)


インフラというべきエネルギー価格、原材料の高騰は、
ほぼ全企業にとって、コスト増となり、利益を低減させて、
キャッシュフローを悪化させる。

コロナ融資の返済が始まった企業が、返済原資の確保に
四苦八苦することは想像に難くない。

それは未上場企業に限らず、上場企業も同様である。


それでは、例年より遅くなりましたが、
上場企業の財務優良・悪化企業のランキングを明示した
「アラーム分析ランキング」をお楽しみください。



──────────────────────────────
【2】 アラーム分析ランキング -2021年3月~2022年2月-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



【アラーム分析ランキング】
例年通り、有価証券報告書に記載された財務諸表を
アラーム管理システムにて分析した結果をお送りします。



<アラーム管理システムとは>
2期分以上の財務諸表(BS、PL、脚注)から、企業を100点満点で評価。
40点以下を「資金繰りの破綻リスクが高い」と評価する。
詳細については、下記URLをご参照ください。


ALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOX

<アラーム管理システムとは>
https://alox.jp/sevices/alarm/

ALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOX




【下位49社と100点企業】
<下位49社>
2022kai.jpg

<100点満点企業>
2022jyoui.jpg

下位49社と100点企業の全データは下記URLをご参照ください。
https://alox.jp/dcms_media/other/221122ranking.pdf




【データについて】
<データ件数>    3519社

<データ作成方法>
EDINETから入手した財務情報をアラーム管理システムにて分析して作成

<データ抽出条件>
(1)最新決算年月が2021年3月から2022年2月までのデータ
(2)連続した決算書は3期分以上
(3)連結と単独の決算が両方ある場合は、連結を優先
(4)アラームの分析対象外業種(銀行、生損保、証券)は除く

※ 毎年の掲載企業数が違うのは、同率ランクの企業数等の影響で、
キリの良い数字の抽出が難しいためです。
今年は、キリの良い数字ではありませんが、55社とさせて頂きました。



【評点分布の推移】
2022年配信 40点以下:331社 100点:10社
2021年配信 40点以下:275社 100点:10社
2020年配信 40点以下:216社 100点:17社
2019年配信 40点以下:180社 100点:12社
2018年配信 40点以下:184社 100点:10社
2017年配信 40点以下:177社 100点:11社
2016年配信 40点以下:169社 100点:8社


昨年の配信時に比べると、40点以下の企業は56社増加した。

【下位49社の傾向】
49社中、25社は赤字が常態化※している。
49社中、25社はコロナが直撃している業界
(小売り、ホテル、旅行、エンターテインメント)である。
49社中、17社が昨年もランクインしていた。

また、税制上のメリットを得るために、資本金を1億円以下に減資する企業もあった。


3期連続赤字の会社を「赤字の常態化」と定義。




【総括】
コロナの負の影響から回復基調にあった企業は、
エネルギーや原材料の高騰により、再び苦境に直面している。

円安は、インバウンドの回復という観点では好影響かもしれないが、
コロナ前のように、多くの外国人が日本を訪れるようになるには、時間がかかる。

少なくとも、日本人がマスクを外したコロナ前の生活習慣に戻ることが
先にあるべきで、それ以降にはじめて、インバウンドの需要が伸び、
さらに日本人の海外渡航も増える、と考えるのが自然だろう。

となると、今しばらく、コロナ直撃企業の業績は“保守的”に考えざるを得ない。




★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..*…


上場企業の決算書入力をやめませんか?


上場企業の決算書の会計基準は、3種類あります。

1.日本会計基準
2.米国会計基準
3.国際会計基準


受取手形、売掛金、未収入金、短期貸付金を売上債権へ集約することがある
国際会計基準の決算書でも、売上債権の内訳を個別に入力して、
日本会計基準と同等レベルにしてデータ提供します。


▽詳細はこちら▽
有報財務データ(上場企業財務データ)
https://alox.jp/product/presentation.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..★PR★




──────────────────────────────
【3】 FIFAワールドカップカタール2022
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



FIFAワールドカップがカタールで開幕した。
もちろん、日本代表を応援し、活躍も期待したいが、
それ以上に私は“世界のクラック”によるスーパープレイを楽しみたい。

そして、「想定外のジャイアントキリング」や「ロスタイムの逆転劇」などの
スポーツならではのドラマが起こってほしいという願望がある。
(アルゼンチンを破ったサウジアラビア、ドイツとスペインを破った日本は、
正にジャイアントキリングでした!)


一方で、「各国の諸事情」、「伝統芸」、「強烈な個性をもった選手」の情報を
踏まえることにより、より深く!?ワールドカップが楽しむことができると思っています。


「伝統芸」
ヨーロッパやアフリカの国において、選手間もしくは選手と監督間の不協和音。
→この結果、強豪国にも関わらず、その実力を発揮できずに敗退。
フランス、オランダ、スペインに起こりがち。


「各国の諸事情」
グループリーグ突破や優勝した場合の報奨金が途方もない金額やスーパーカー、
さらには兵役の免除があったりする。
→超豪華なニンジンが目の前にぶら下がっており、選手のモチベーションが
向上し、ジャイアントキリングの一因となることも多々あり。


「強烈な個性をもった選手」
以前ほど、個性の際立った選手はいないが、
ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドがワールドカップ前に
自らが所属するクラブ(マンチェスターユナイテッド)や監督を
ボロカスに批判し、代表チームに合流した。
その後、双方合意!?により契約解除と発表された。


とにもかくにも、4年に1回のサッカーの祭典を思う存分に楽しみたい。





倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔



怪我で欠場となってしまった、マネとベンゼマは見たかった。。。



++++++++++++++++++++++++++++




本内容をメールで配信しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム


【注意事項】
本ブログは各種情報の提供を目的としております。
各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を
保証するものではありません。記載された情報を使用することに
より生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかね
ます。また、本ブログに記載された意見・見通しは作成点での
私見も反映されており、今後変更されることがあります。

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.50

 

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『コロナ対策 < コロナ前の日常』

【2】  本文      『今年の倒産を予測する - 2022年 -』

【3】  検証      『今年の倒産を予測する - 2021年 - 予測精度検証』

【4】  編集後記    『“身心一如”の年』

 

 

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…

効果が実感できる働き方改革!
決算書OCR』『財務PDF変換ツール』『財務データ入力サービス』で
貴社の業務を圧倒的に効率化しませんか?

▽詳細はこちら▽
決算書OCR
http://www.alox.jp/product/financial_input.html
財務PDF変換ツール
http://alox.jp/product/exchange_pdf.html
財務データ入力サービス
http://alox.jp/product/data_entry.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★

 

──────────────────────────────
【1】  コロナ対策 < コロナ前の日常
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

今年は、“オミクロン株の流行”によって幕が明けた。


昨年の1月8日~2月7日は、“デルタ株の流行”によって、
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に2度目の緊急事態宣言が実施されていた。
今年は、まん延防止等重点措置が随時発令されている状況だ。

 

世界中で“オミクロン株”の新規感染者が爆発的に増えているが、
1年前に比べると負の影響は小さくなっている。


ワクチン接種、飲み薬の開発及び普及によって、負の影響は限定的であり、
特に欧米では、コロナを受け入れて、日常生活へ回帰することが優先されている。


また、いわゆる「リベンジ消費(消費や旅行などの急回復)による経済の活性化や、
コロナ後の日常(リモートワーク、SDGs、DX、巣ごもり需要)をターゲットとした市場は
活況を呈している。

 

コロナによって、個人を中心とした消費は落ち込んだ。
だが、インバウンドの回復は数年後だろうが、日本人の消費に関しては、
揺り戻しが起こるに違いない。


つまり、“コロナ禍”によって沈んだ分、経済は回復する。


一方で、当然の成り行きとして“コロナ禍”を踏まえた手厚い企業支援
(補助金、助成金、無担保無保証融資)は無くなる。


歴史的に低水準となっている日本の倒産件数は、2021年が“底”ではないだろうか!?
それでは、年初恒例の「今年の倒産を予測する」をお楽しみください。

 

 

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…


決算書分析は、長年の実績に裏打ちされた
『アラーム管理システムで』と『格付情報』をご利用ください。
サンプル分析やトライアル受付中!


▽詳細はこちら▽
アラーム管理システム
http://alox.jp/product/alarm.html
格付情報
http://alox.jp/product/rating.html

※ご要望に応じたご提案をさせて頂きます。
まずはお話をお聞かせください。


*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★


 

──────────────────────────────
【2】 今年の倒産を予測する - 2022年 -
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

例年通り、2021年の倒産動向を振り返り、2022年の倒産について予測する。


【2021年の倒産件数(全企業)】

倒産件数 6,030社 〔2020年:7,773社〕 <前年比0.78倍>
負債総額 1兆1507億円 〔2020年:1兆2,200億円〕 <前年比0.94倍>

 

今年の倒産件数は、超好景気というべきバブル期の倒産件数(7234件)よりも少なかった。

言わずもがなだが、日本が好景気であるはずもなく、
政府による約55兆円の資金繰り支援、雇用調整助成金や時短協力金などの補助金などの
コロナ対策が奏功し、倒産件数は57年ぶりの低水準となった。

一方、2021年の「休廃業・解散」企業は4万4,377件(2020年:4万9,698件)と減少した。
しかし、高水準の件数であることに変わりはない。


 

≪2012年~2021年倒産件数(全企業と上場企業)の棒グラフ≫

220118_kensuu.jpg

http://alox.jp/dcms_media/other/220118_kensuu.pdf

 


【2021年の倒産件数(上場企業)】

倒産件数 0社 〔2020年:2社〕  <前年比 計算不可>


2021年の上場企業倒産は、0件である。

ただし、倒産のカテゴリーには含まれないが、
ヴィア・ホールディングス【東証1部】、ワタベウェディング【東証1部】
が事業再生ADRを申請した。

 

直近10年間の上場企業の倒産件数と日経平均株価の推移は、下記の通りである。

≪上場企業の倒産件数と大納会終値の棒グラフ≫

220118_stockkensuu.jpg

http://alox.jp/dcms_media/other/220118_stockkensuu.pdf

 


≪上場企業の倒産件数と大納会終値の折れ線グラフ)≫

220118_relation.jpg

http://alox.jp/dcms_media/other/220118_relation.pdf

 


【今年は?】
上場企業、未上場ともに、倒産件数は増加する。
コロナ前の日常(倒産件数)に回帰する。

 

【重大イベントカレンダー】
今年の政治経済にインパクトがあるイベントを列挙した。
このイベントの情報等を踏まえて、倒産件数に影響のある要因を〔ネガティブ〕と〔ポジティブ〕に分けて、記載する。


 

 

〔ネガティブ要因〕
(1)新型コロナ対策の終了
世界中で、“オミクロン株”は流行しているが、1年前ほどの切迫感はない。
今後、“オミクロン株”に代わる変異株の出現リスクも否定はできないが、
それ以上に「日常回帰」が優先されている傾向がある。

 

日本における大半の新型コロナに絡む資金繰り支援は、2022年3月31日に終了する※。
資金繰り支援によって、延命していた企業は、新たな日常で経済活動を行い、
キャッシュを稼がなければならない。

 

当然だが、コロナ関連融資は無担保無利子とはいえ、借入金の返済は必要である。
現状、倒産が少ないため、各金融機関は貸倒引当金(倒産に備えて予め計上している)
に余裕がある。
それゆえ、各金融機関は返済条件の変更(いわゆるリスケ)には応じている状況だ。

しかし、その状況も遅かれ早かれ「日常回帰」する。
借りたものは返さなければならない。
借りたものを返せなければ、
倒産・廃業するか、第3者の支援(出資、M&A)を受けるか、2社択一である。
今年は、2社択一の選択をしなければならない企業が増えるだろう。

 


緊急事態宣言の発令や新たな変異株の出現によっては、
資金繰り支援の追加・延長がある可能性はあります。

 

 

(2)不安定な米国バイデン政権
米国におけるバイデン大統領の支持率は悪化している。
トランプ政権時よりも新型コロナの感染が拡大し、さらに記録的な物価上昇が起きているからだ。

11月に実施される中間選挙は敗北が確実
(大統領就任後の中間選挙はほぼ与党が負ける)な情勢である。
つまり、民主党敗北、共和党の勝利となり、トランプ氏が政界へ復活するシナリオもありえる。

また、対中国やロシアに対して、致し方ない部分もあるが強硬な姿勢で臨み、
冷戦のように世界各国を西と東に分断することに寄与している。
まさに今、ウクライナでは、東西冷戦の構造で、戦争が起こり得る危険水域まで達した。

「世界の警察としての米国」という言葉、死語であり、
自国第一主義国家が跋扈する時代の到来した。

 

 

(3)“戦狼外交”国家の中国
中国の外交官が記者会見で、協調ではなく、攻撃的なスタイルであることを“戦狼外交”と呼ぶ。
国として“戦狼外交”を貫いているため、さまざま軋轢を内外に有する。
リスク要因を3つ、列挙する。


 -1-不動産の規制に絡む金融不安
習近平国家主席は、「住宅は住むところであって、投機の対象ではない」とし、
3つの不動産融資規制が導入した。

1.資産負債比率70%以下
2.自己資本に対する負債比率100%以下
3.短期負債を上回る現金保有


上記の基準を基に、不動産企業はランク付けされ、銀行の融資が制限される。

この結果、中国恒大集団、花様年控股集団、当代置業などが経営危機に陥っている。
(2020年12月末時点で、中国恒大集団は、総資産:約39兆円に対して、
負債:約33兆円、自己資本:約5.8兆円である。
たった1社で、日本の国家予算(107兆5964)の3/1規模の負債である。)

前述の3社は資産売却等によってリストラを進めており、影響は限定的だが、
懸念されるのは不動産価格の下落に伴い、それを担保として融資している銀行への影響だ。

つまり、官の力によって、不動産バブルを抑制する一方で、
銀行の経営まで圧迫させるリスクを引き起こしているのである。

最悪のケースとしては、不動産業向け融資の多い銀行の経営不安が起こり、
国民の取り付け騒ぎが発生し、その光景がSNSを通じて世界に広がり、
中国発の金融不安が起こることだろう。

 

 --台湾、香港の有事
「台湾は中国の一部である」 中国の絶対不可侵の方針である。

この方針に対する意見は、内政干渉として、“戦狼外交”官から、強烈な反撃がある。

この件につき、中国が意識しているのは、米国のみであり、
日本を含む他のアジアの国は全く相手にされていない。

秋に開催予定の共産党大会で、台湾だけではなく、香港についても、
好戦的な言及がなされる可能性は大いにある。

台湾、香港有事は、現実として有り得る。

 

 -3-イベントを通じた国威発揚
2月4日から中国北京で冬季オリンピック、秋には5年に1度の
中国共産党大会が開催される予定だ。

新疆ウイグル自治区、チベット自治区における人権侵害、
中国女子テニス選手の行方不明事件などで、西側諸国から
ボイコットや批判を受けても、中国は全て抑え込む姿勢である。

国威発揚という点で、共産党大会で頂点に達する。
異例の3期目となる可能性が高い習近平国家主席の発言は、
内外に波紋を広げるのではないだろうか。

改めて言うまでもないが、中国は、民ではなく、官(共産党一党)による国家であり、
「鶴の一声で市場が消滅する可能性」を認識の上で、取引を行わなければなるまい。

 


(4)ニンジン効果”で地銀再編の加速
2021年12月、愛知銀行と中京銀行が経営統合すると発表された。
また、地方銀行8行と提携しているSBIが、TOBによって新生銀行を連結子会社化した。


今年及び来年も同様の動ぎが頻発する。
なぜなら、2021年に改正された金融機能強化法で、統合に伴う基幹系システムの
統合費用の一部を国が支給(上限30億円)される。
この資金交付制度の申込期限は2026年3月末であり、
それまでに多くの地域で、統合の発表がなされるのは確実だ。
(日本銀行が経営統合した銀行に対して、当座預金に上乗せ金利を付ける枠組みもある。)


金融機関の統合によって、お互いの融資先の名寄せが行われる。
その際に、お互いに入手している審査情報を共有するのが通例だが、
入手した決算書内容に差異があり、粉飾が発覚することはよくある。
つまり、地銀再編によって、融資先の選別(格付けの見直し)が実施される。

統合後のメインバングの融資姿勢の変化によっては、予想外の倒産が発生するかもしれない。

 


(5)その他の変動要因
 -1-フランス大統領選
4月の大統領選は、現職のマクロン氏が有利と言われているが、
ペクレス氏が猛追している状況だ。

「反移民」「反イスラム」を掲げるルペン氏、ゼムール氏が
当選した場合、米国のトランプ元大統領ほどではないと思うが、混乱は避けれらないだろう。

 

 -2-ドイツのニューリーダー
歴史に残る指導者メルケル首相は退任し、ショルツ首相が誕生した。
前任が偉大すぎるため、現時点では小粒感は否めず、EUにおける
プレゼンスを維持できるか不透明である。

 

 -3-半導体不足とウッドショック
急激な需要増によって品薄なのが半導体と木材である。

供給という点で、ソニーセミコンダクタソリューションズが台湾企業とともに、
熊本に半導体工場を設立するが、生産開始は2024年末であり、品薄の解消には時間がかかる。

木材不足によって、日本の住宅メーカーも影響を受けており、
納期に間に合わないような事態が発生している。

「注文があっても、納品ができない」という事態が発生しており、
企業には、在庫最小化で賞賛されたジャストインタイム方式を見直しし、
ある程度の在庫を抱えることと、調達先の拡充が求められる。

 

 -4-人権に対する炎上リスク
ファーストリテイリングは、「中国の新疆ウイグル自治区の綿製品が、
強制労働で生産された疑いがある」と批判された。
(ファーストリテイリングは、自社が扱う製品について人権侵害につながる
取り引きは確認されていないと主張。)

真偽は不明だが、このようなニュースは一挙に拡散し、不買運動となるリスクを秘めている。

企業は、人権に対する態度を見誤った場合、
いくら財務内容に余裕があっても、即死するリスクがあることを認識しなければならない。 

 

 -5-大企業のリストラ
東京商工リサーチによれば、
「2021年に早期・希望退職募集を開示した上場企業は84社であり、
2年連続で80社を超えた。2年連続の80社超は、リーマン・ショック後の2009年(191社)、
2010年(85社)以来、11年ぶり。」らしい。
(参照元:東京商工リサーチ 1000人以上の大型募集、20年ぶり高水準 
コロナ禍で実施企業の二極化加速【2021年上場企業「早期・希望退職」募集状況】
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20220120_01.html


新型コロナが直撃している鉄道、観光関連は想像しやすいが、
将来的な経営環境の悪化を見越して募集に踏み切った「黒字リストラ企業」は、
そこに働く社員だけではなく、下請け企業にも影響が波及する。

顕著な例はホンダである。
ホンダは、リストラによって、高齢者の退社を促し、
EV化に向けた新しい技術者を増やす算段だ。
ホンダの下請け先も、EV化に適合可能な製品を開発できる企業に
リストラ(選別)されることは確実だろう。

 


〔ポジティブ!?要因〕
(1)市民権を得たSDGs、DX、EV
SDGs、DX、EVは、一時の流行語から市民権を得た言葉として
日常会話として利用されるようになった。


SDGs:Sustainable Development Goals
持続可能な開発目標

DX:Digital Transformation
進化したデジタル技術を浸透させることで
人々の生活をより良いものへと変革すること

EV:Electric Vehicl
電気自動車


日本車は、EVに関して言えば、周回遅れであり、
ガソリン車(ハイブリッド車を含む)の成功体験が
電気自動車へのシフトするのを遅らせたと言えるだろう。

一方、EUは戦略的にEVシフトを進めており、EVの覇権を握るつもりだ。

このまま推移すれば、日本車のシェアが落ちるのは確実であり、
「完成車メーカーを頂点にピラミッド構造を成す自動車産業」の苦境は、
そのまま日本の苦境に直結するため、官民を挙げた取り組みが
必須なのは言うまでもない。


(2)宇宙事業の勃興
スペースX、ブリーオリジン、バージョンギャラクティック、
インターステラテクノロジズ(堀江貴文氏)など、
多数の企業や著名人が宇宙事業へ参入し、活況を呈している。

ロケット開発の低コスト化が進み、前沢友作氏のように
民間人が宇宙旅行に行ける時代となった(現時点では、100億円近い旅費が必要らしい)。

また、2022年中に、中国が宇宙ステーション「天宮」を
完成させる予定であり、しばらく宇宙事業はキラキラとしたイメージが続く。

とはいえ現在は先行投資のステータスである。
「利益が出る宇宙事業を手掛ける企業」が誕生するのは、しばらく先だろう。


(3)GAFAMの解体!?
あまりにも大きくなり過ぎたGAFAM(Google【アルファベット】、
Amazon、Facebook【メタ】、Apple、Microsoft)
に対する批判は止まらず、解体論が叫ばれれる時代となった。

確かに、優良サービスを手掛ける企業が、GAFAMに買収されるパターンは多い。
著名な所ではYoutubeがあげられるだろう。
昔は、別会社だったが、今はグーグル内の超優良サービスの一角を占めている。

すでに規制の対象にはなっており、公正な競争を阻害する可能性が
ある買収はできなくなっている(独占禁止法)。

しばらく、デジタルプラットフォーマーと呼ばれる5社の覇権は続くだろうが、
包囲網が整備されつつあり、5社に割って入る企業が出ているかもしれない。


(4)昆虫食
2013年、国連食糧農業機関は
「今後、昆虫食が食料・飼料になり得る」とレポートで指摘し、昆虫食が注目を集めた。

それから8年経過し、日本には昆虫食しか売っていない自動販売機が出現している。

また、2020年5月には、無印良品が初の昆虫食として
「コオロギせんべい」を発売し、さらに2021年12月には
「コオロギチョコ」の発売を開始した。

「高たんぱくで食料危機を救う」と呼ばれる昆虫食から目が離せない。

 

【総括】
スペースXを率いるイーロン・マスク氏は、
2026年までに、火星に人類を送り込む計画だ。

そして、2040年から100年をかけて火星に100万人の人類を送り込み、
自給自足して暮らせる植民地を作るという。


映画や小説の世界で、「地球が環境汚染や核戦争によって、
住むことができなくなり、人類が宇宙の居住環境な星へ旅立つ」というシナリオは
よく目にするが、イーロン・マスク氏の構想は、空想に現実が追い付いたと言える。


ただし、「地球に住めなくなる」という空想は、
あくまでもフィクションの世界のみとするためにも、
企業には、SDGsを意識した経済活動が不可欠である。


上記及びネガティブ、ポジティブの要因や
過去からの推移から、今年は下記の倒産件数を予想する。

 

<倒産件数>
〔上 場〕   →  3(±1)
〔全企業〕   →  8,000(±300)

 

※ 参照資料
・東京商工リサーチ  『2021年(令和3年)の全国企業倒産6,030件』
https://www.tsr-net.co.jp/news/status/yearly/2021_2nd.html
『休廃業・解散企業は前年から1割減の4.4万件、廃業前決算「黒字」が大幅減【2021年】』
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20220118_01.html
・帝国データバンク  『全国企業倒産集計2021年報』
https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/21nen.html
・週刊ダイヤモンド 『2021総予測』
・週刊東洋経済    『2022年大予測』
・日経ビジネス    『徹底予測2022』
・週刊エコノミスト  『世界経済総予測2022』
・週刊エコノミスト  『日本経済総予測2022』

 

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..*…


上場企業の決算書入力をやめませんか?


上場企業の決算書の会計基準は、3種類あります。

1.日本会計基準
2.米国会計基準
3.国際会計基準


受取手形、売掛金、未収入金、短期貸付金を売上債権へ集約することがある
国際会計基準の決算書でも、売上債権の内訳を個別に入力して、
日本会計基準と同等レベルにしてデータ提供します。


▽詳細はこちら▽
有報財務データ(上場企業財務データ)
http://alox.jp/product/presentation.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..★PR★

 

──────────────────────────────
【3】 今年の倒産を予測する - 2021年 -予測精度検証
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

昨年の『今年の倒産を予測する - 2021年 -』では、下記の予測を行った。 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<2021年予測:倒産件数>
〔上 場〕   →  5(±3)
〔全企業〕   →  9,200(±300)

(参照元:「今年の倒産を予測する - 2021年」
https://alox.jp/blog/2021/01/30/141 )

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

2021年の倒産件数は下記の結果となった。

<2020年結果:倒産件数>
〔上 場〕   →  0
〔全企業〕   →  6,030

2021年の予想は、大きく見誤った。
“デルタ株”に対する政府の手厚い保護が、
2020年の史上空前と言われた倒産件数をさらに下回ることになった。

 

──────────────────────────────
【4】 “身心一如”の年
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

今年は、“身心一如”の年としたい。


《“身心一如(しんじんいちにょ)”》とは
身心ともに充実していること。物事に一心に集中しているさま。
また、身体と精神は一体であって、分けることはできず、
一つのものの両面にすぎないという仏教の考え。(参照元『学研 四字熟語辞典』)

 

当たり前のことではあるが、
身心を整えて、最高のコンディションで仕事とプライベートを過ごしたい。


それゆえ、下記を実践する。

1.眠る3時間前には夕食を取り、眠る1時間半前に風呂に入り、
良質な睡眠を取る。

2.朝、ブラックコーヒーを飲み、脳を活性化させ、
午前中はアウトプット中心の業務を行う。

3.毎日、早歩きレベルの適度な運動を30分行う。

4.腸に良い食物繊維を意識して食べる。

5.白い粉(米、小麦粉、砂糖、塩)は可能な範囲で控える。

6.肉は赤ではなく白(鶏肉)を食べる。

7.土日は1~6の制限を緩める。

 

昨年は腸活を意識した結果、腸に絡む情報に敏感となり、良い効果を得た(気がする)。

今年は、腸だけではなく、身心の全てをメンテナンス・アップデートしたい(と思っている)。

 

大変遅くなりましたが、本年も宜しくお願い致します。
倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 

++++++++++++++++++++++++++++

 


本内容をメールで配信しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 https://alox.jp/  vol.48


◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『“立ち位置”を表明する時代』

【2】  本文      『今年の粉飾を把握する〔2021年〕- 報告書を粉飾する -』

【3】  編集後記    『“顔がデカい”と確定した瞬間』



★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…

効果が実感できる働き方改革!
『決算書OCR』『財務PDF変換ツール』『財務データ入力サービス』で
貴社の業務を圧倒的に効率化しませんか?

▽詳細はこちら▽
決算書OCR
https://www.alox.jp/product/financial_input.html
財務PDF変換ツール
https://alox.jp/product/exchange _pdf.html
財務データ入力サービス
https://alox.jp/product/data_entry.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★




──────────────────────────────
【1】  “立ち位置”を表明する時代
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 

 

アメリカは、「中国による新疆ウイグル自治区での大量虐殺や人権侵害」を理由に、
中国・北京で開かれる冬季オリンピックを「外交ボイコット」すると発表した。

すでに、オーストラリア、イギリス、カナダ、ニュージーランド、リトアニアの6ヶ国が
同調することを表明している。


現時点で、日本は「適切な時期に諸般の事情を勘案して自ら国益の立場で判断する」としており、
旗幟鮮明とは程遠く、日和見主義の極みである。


慎重になるのも理解できるが、前提を入れた上で、態度を表明すべきではないだろうか?

EUは、政治とスポーツを分けて考えており、北京五輪へのボイコットには否定的な考えを
表明している国が多い。

 

今の時代は、“立ち位置”を表明することは、国だけではなく、企業にも同様のことが求められつつある。


例えば、アメリカのナイキは広告を通じて人権問題を訴えている。
当然だが反発はあるが、支持する人も多い。


今後、SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))への態度を
表明しない企業はマーケットや消費者から支持されなくなり、淘汰される。

おそらく、取引先を審査する項目として、「SDGsに対する取り組み」が
追加されることになるのではないだろうか。

 

それでは、例年通り、上場企業の不正(粉飾)をまとめた
「今年の粉飾を把握する」をお楽しみください。

 

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…


決算書分析は、長年の実績に裏打ちされた
『アラーム管理システムで』と『格付情報』をご利用ください。
サンプル分析やトライアル受付中!

▽詳細はこちら▽
アラーム管理システム
https://alox.jp/product/alarm.html
格付情報
https://alox.jp/product/rating.html

※ご要望に応じたご提案をさせて頂きます。
まずはお話をお聞かせください。


*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【2】 今年の粉飾を把握する〔2021年〕- 報告書を粉飾する -
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

【不適切な会計処理】
例年通り、企業評価の“眼”を更新することを目的として、
『上場企業の不適切な会計処理』のリリースをまとめたレポートをお送りします。

 

【15件のリリース】
“今年”※は15件の「不適切な会計のリリース」があった。
(ちなみに、2020年21件、2019年25件、2018年24件、2017年21件、2016年21件、
2015年21件、2014年14件、2013年20件、2012年29社、2011年17件、2010年15件だった。)

やや不作と言える。
”業績悪化の印籠”として「コロナ」と言えば、「仕方がない」となるため、
粉飾する必要がなかったのかもしれない!?
 

※ 集計及び資料作成時期の都合上、
2020年9月~2021年8月を“今年”と表現させて頂いております。
何卒ご了承ください。



【不適切な会計に関する調査報告書-概論-】 
※定型文の序論です。すでに、ご存知の方は読み飛ばしてください。


報告書には、2種類ある。


(1)内部調査委員会報告書(社内調査委員会報告書)
社内の監査役や顧問弁護士等によって作成された報告書。

→身内によって作成された報告書のため、甘い報告書となりがち。
「調査した」という外形を整えることを目的とした報告書に見えるものが多い。



(2)第三者委員会報告書(社外調査委員会報告書)
企業から独立した弁護士や専門家等によって作成された報告書。
日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に沿って、作成される。

→経営者等のためではなく、すべてのステーク・ホルダーのために
作成された報告書のため、内部調査委員会の報告書に比べれば、
格段に透明性の高い報告書である。


調査報告書の概要については、下記の資料をご参照ください。
<不適切な会計に関する調査報告書-概論->
https://alox.jp/dcms_media/other/171204_outline_dressingreport.pdf




<2021年不適切な会計処理 リリース概要一覧表>
https://alox.jp/dcms_media/other/201219_2021dressing.pdf



【不適切な会計処理の型】
粉飾をその手法等に基づき、
「売上加工」「利益捻出」「資金流出」「その他」の4つに分類した。


1「売上加工」とは
→架空売上、押し込み販売、売上の前倒しなど、売上を増やす行為

・アルコニックス
・シャープ
・ヤギ
・サンセイランディック



2「利益捻出」とは
→売上原価の過小計上や翌期繰延、費用の過小計上や翌期繰越、
棚卸資産の過大計上など、利益を増やす行為

・小倉クラッチ
・理研ビタミン
・ラサ商事
・ヤギ
・メタリアル(旧ロゼッタ)
・OKK



3「資金流出」とは
→創業者や特定の担当者による商行為の私物化、
協力会社との癒着によるキックバック、買収や取引を通じてグループや
協力会社への資金援助など、会社から資金を流出させる行為

・ハイアス・アンド・カンパニー
・ネットワンシステムズ
・アジア開発キャピタル
・アジャイルメディア・ネットワーク
・アイテック



4「その他」とは
→1~3に分類できない多種多様な行為
・ユニデンホールディングス
 


 

【「粉飾のテクニック」集】
今年は、下記のようなテクニックを用いて、不正会計が実行された。


〔ハイアス・アンド・カンパニー〕
取引先との合意を確認する書類(Wordで作成)のファイル名が「見せかけ書面」となっていた。


〔ネットワンシステムズ〕
資金流出の目的のため、A氏が商流にプライベートカンパニーを入れ、
仕入先から資金を還流させていた。

追加費用が発生した場合に備えた「リスク費」、
一定の金額を仕入先にあらかじめ払っておく「プール金」などが悪用された。

 

〔ラサ商事〕
A氏は不正の発覚(原価の付替えによって未成工事支出金が増加)を恐れ、
虚偽の説明を行い、最後は逃走した。
警察にA氏の捜索願を届け出た。
その後、A氏は、警察により発見され、未成工事支出金が増加した原因は
工事番号を付け替えたことが原因であることや、甲との交渉経緯を記録した書類は
偽造したものであるなどを自認した。

 

〔アジア開発キャピタル〕
金融機関から借入が困難な会社に対して、前渡金を利用し、
直接ではなく、複数社を経由して、資金融通した。
前渡金に紐づく製品の納品はなく、実質的には融資(短期貸付金)だった。



〔アジャイルメディア・ネットワーク〕
ソフトウェア開発や人材紹介手数料及び台湾活動支援費という名目で
外部の会社を経由して、取締役Aに資金を還流させていた。

取締役Aは、監査法人による現金実査において帳簿残高と実際残高の乖離が
発覚することを避けることを企図して、現金を対象会社の預金口座に入金する
方法により一部の資金を返還した。
取締役Aが対象会社に入金した資金は主に、システム会社Fを利用した資金還流に
より得た資金を充当していたものと考えられる。

 

〔OKK〕
MC(半製品) を「どんぶり勘定」「ごった煮」と表現する者が複数名いた。
キャンセル等の事由から不要となった部品もそのままMC(半製品) に残留し、
その結果、当該(半製品)  は個別具体的な作業オーダーで管理されない、
いわゆる「どんぶり勘定」的に用いられてきた。

 

【ベストオブ不適切な会計に関する調査報告書】

1位:ユニデンホールディングス

<調査報告書>

https://alox.jp/dcms_media/other/210430_6815.pdf


独断と偏見に基づく、今年の一読に値する報告書は、ユニデンホールディングスである。

厳密に言えば、内容は、不適切な会計に関する調査報告書ではない。
「本社の社員が、米国子会社の粉飾に関するレポートにつき、都合の悪い部分を削除・修正したことを
第三者委員会が調査した報告書」である。

この報告書において、非常に違和感を感じるのは、本社の特定社員のみの責任とされている点である。
間違いなく経営者の責任であり、ガバナンス欠如も甚だしいと言わざるを得ない案件である。


 

【総括】
今年も、コロナ禍を踏まえ、事業者向けの給付金が支給される。
しかし、コロナが常態化しつつある中、もうコロナを理由にした業績不振は、
通らなくなるだろう。

往々にして、資金繰りが苦しい企業は、決算書を粉飾して融資を引き出すか、
高利貸しに手を出すか、この2社択一を迫られる。

どちらも地獄なのは言うまでもない。


 


★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..*…


上場企業の決算書入力をやめませんか?


上場企業の決算書の会計基準は、3種類あります。

1.日本会計基準
2.米国会計基準
3.国際会計基準


受取手形、売掛金、未収入金、短期貸付金を売上債権へ集約することがある
国際会計基準の決算書でも、売上債権の内訳を個別に入力して、
日本会計基準と同等レベルにしてデータ提供します。


▽詳細はこちら▽
有報財務データ(上場企業財務データ)
https://alox.jp/product/presentation.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..★PR★



──────────────────────────────
【3】 “顔がデカい”と確定した瞬間
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


人生において、“顔がデカい”と思ったことはなかった。


とはいえ、私は4000グラムを超えた新生児だったため、
母子手帳には「巨大児」と明記されたが、“顔がデカい”と思ったことはなかった。

小中学校の頃はクラスの中で真ん中ぐらいの背の高さだったが、
中学2年になって急成長し、後ろから2番目ぐらいの身長となった。
しかし、“顔がデカい”と思ったことはなかった。

また、生まれてこの方、人から“顔がデカい”と言われたことはない。

 


だが、マスクである。
いろんなメーカーの"ふつうサイズ"を買ったが、全敗している。
”ふつうサイズ"と定義付けられているマスクでは、耳が痛くてつけてられないのだ。


それゆえ、“大きいサイズ“(控えめに、“やや大きめ”と書かれていることもあるが)
のマスクを買わなければいけない。


すなわち、マスクメーカーから
「あなたの顔はデカい(少なくとも横幅がある)」と宣告を受けていると理解している。


何か、少しだけ嫌です。

 


倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 

++++++++++++++++++++++++++++

 


本内容は、メールで通知しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.47

◆ 目 次 ◆

【1】  本文      『アラーム分析ランキング -2020年2月~2021年1月-』

【2】  編集後記    『7年ぶりに会って、一言目』

 

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..*…

決算書入力業務の効率化・精緻化を実現した
MOBILOTS株式会社の『決算書OCR』ユーザーインタビューを掲載中!

下記URLをご参照ください。
http://alox.jp/blog/2021/10/01/142

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*….*…..*……*…..★PR★

 

──────────────────────────────
【1】 アラーム分析ランキング -2020年2月~2021年1月-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

【アラーム分析ランキング】
例年通り、有価証券報告書に記載された財務諸表を
アラーム管理システムにて分析した結果をお送りします。

 

<アラーム管理システムとは>
2期分以上の財務諸表(BS、PL、脚注)から、企業を100点満点で評価。
40点以下を「資金繰りの破綻リスクが高い」と評価する。
詳細については、下記URLをご参照ください。


ALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOX

<アラーム管理システムとは>
http://alox.jp/sevices/alarm/

ALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOXALOX

 


【下位55社と100点企業】
<下位55社>
2021kai.jpg


<100点満点企業>
2021jyoui.jpg

 

下位55社と100点企業の全データは下記URLをご参照ください。
〔A4横2枚印刷用〕
http://alox.jp/dcms_media/other/210921ranking_yoko.pdf

〔A4縦1枚印刷用〕
http://alox.jp/dcms_media/other/210921ranking_tate.pdf

 

 

【データについて】
<データ件数>    3624社

<データ作成方法>
EDINETから入手した財務情報をアラーム管理システムにて分析して作成

<データ抽出条件>
(1)最新決算年月が2020年2月から2021年1月までのデータ
(2)連続した決算書は3期分以上
(3)連結と単独の決算が両方ある場合は、連結を優先
(4)アラームの分析対象外業種(銀行、生損保、証券)は除く

※ 毎年の掲載企業数が違うのは、同率ランクの企業数等の影響で、
キリの良い数字の抽出が難しいためです。
今年は、キリの良い数字ではありませんが、55社とさせて頂きました。

 

【評点分布の推移】
2021年配信 40点以下:275社 100点:10社
2020年配信 40点以下:216社 100点:17社
2019年配信 40点以下:180社 100点:12社
2018年配信 40点以下:184社 100点:10社
2017年配信 40点以下:177社 100点:11社
2016年配信 40点以下:169社 100点:8社


100点満点企業の数は減少し、40点以下の企業は59社増加した。
コロナの影響が直撃している企業は、売上が前年比50%以下になるなど、
未曽有の危機に直面している。

 


【下位55社の傾向】
55社中、26社は赤字が常態化※している。
55社中、14社はコロナが直撃している業界
(小売り、ホテル、旅行、エンターテインメント)である。
55社中、19社が昨年もランクインしていた。

昨年は、半数以上が下位ランキングの常連だったが、
今年は新規にランクインする企業が多い。

新規にランクインした企業の大半は、コロナが直撃している企業である。



3期連続赤字の会社を「赤字の常態化」と定義。

 


【急落ベスト3】
前年の評点から急落した企業は、下記である。
2021down.jpg

 

【評点が急落した理由は?】
(株)和心
→売上は、30億(2019年12月)から12億円(2020年12月)に激減。
債務超過に陥る。

 

ベルトラ(株)
→売上は、43億円(2019年12月)から8億円(2020年12月)に激減。
現金・預金も39億円(2019年12月)の9億円(2020年12月)となった。

 

藤田観光(株)
→売上は、689億円(2019年12月)から266億円(2020年12月)に激減。
2020年12月の借入金は、長短合わせて、200億円増加して、647億円に。

 

 

 

【総括】
恐ろしい程に、コロナの影響が決算書に顕在化している。
直撃している業界(小売り、ホテル、旅行、エンターテインメント)の企業は、
売上が半減し、借入金が増加している。


当然だが、これから、その借入金を返済しなければならない。


しかし、銀行や政府の“太陽政策”にも限界がある。

特に銀行は、政府・金融庁主導のもとに「銀行の数を減らす方針」が
示されている関係から、合併や提携先との交渉で優位な立場を確保するために、
「貸出先の選別を行い、不良債権のリスクを極力少なくしたい」というインセンティブが働く。

 

業績不振企業の大半は、金融機関からの融資が命綱であり、“蜘蛛の糸”である。
この糸が切れたら、倒産するしかない。


銀行から、
「当行は、これ以上の融資はできません。」
「当行は、これ以上の返済猶予はできません。」
「貸出条件の財務制限条項(純資産が一定額を下回る、赤字など)に抵触しているため、
返済してください。※」と言われたら、最後通牒である。

 

粉飾の目的は、資金繰り確保であり、
キレイな整った決算書を作成し、融資を得るためだ。


「“今は非常事態だ、やむを得ない”と考え、粉飾に手を染める経営者がいる」
という前提で、取引先や上場企業の決算書を読まなければならない。

 


金融庁は金融機関に対して、借手が財務制限条項に抵触しても、
直ちに債務償還等を要求しないように要請するとともに、
財務制限条項の変更、猶予の相談についても迅速かつ真摯に対応することを求めている。

  

★PR★*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..*…


上場企業の決算書入力をやめませんか?


上場企業の決算書の会計基準は、3種類あります。

1.日本会計基準
2.米国会計基準
3.国際会計基準


受取手形、売掛金、未収入金、短期貸付金を売上債権へ集約することがある
国際会計基準の決算書でも、売上債権の内訳を個別に入力して、
日本会計基準と同等レベルにしてデータ提供します。


▽詳細はこちら▽
有報財務データ(上場企業財務データ)
http://alox.jp/product/presentation.html

*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*… ..*…..*….*…..*……*…..★PR★

 


──────────────────────────────
【2】 7年ぶりに会って、一言目
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

テレワークが増えたので、
出勤することが「面倒だな」と感じてしまうことがあります。


コロナ前、「週5日の出勤が当たり前」だったのに、
「今週は3日も出勤した!」なんて感じてしまいます。


隔世の感を禁じ得ないです。

 

 

最近、ご訪問した企業において、こんなことがありました。

偶然、7年ぶりに遭遇したご担当者に、
「Aさん、久しぶりです。塙です。」と、ご挨拶しました。

マスク姿でワイシャツとスーツズボンの私を見て、
若干、怪訝そうな面持ちで、
「あっ、あ~、久しぶり。ちょっと太った。」
と仰いました。

「えっ、え~、少しだけ」
と、私は力なくご返答しました。


後日、よくよく考えると、7年ぶりに会って一言目で、
「ちょっと太った」という言い回しは、
“かなり太ったな”と感じた時に使うものだと解釈しました。
 

出勤という運動がなくなったことの反動として、
少しコレストロールを蓄えすぎているようです。


7年という歳月は、隔世の感を禁じ得ないです。

 

倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 

++++++++++++++++++++++++++++

 


本内容をメールで配信しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム