未来の事業承継の形(事例1)CLIF BAR & COMPANY(クリフ・バー)  | 中小企業経営者の知恵袋

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こんな時代でも、強くたくましく成長を続ける中小企業経営者の皆様の力に少しでもなれたら…そんな想いで情報を発信していきます。

従業員と創業者で一緒に会社を所有する”コーオウンド”という新しい事業承継の形。

 

ここで、一つ事例を取り上げてみたいと思います。

 

こんな会社があったら働いてみたいと思いませんか?

 

・会社の中、ジム、ボルダリング用の壁、マッサージ室、瞑想室、遊戯室がありいつでも利用できる

・ヨガ、ピラティス、格闘技用のスタジオがあり、20以上のレッスンを提供

・オーガニック・レストランも、就業時間中に無料で利用可能

・保育所も会社に併設

・社員の勤務は隔週で週休3日で、12月は25日から正月まで会社を閉じる。さらに長期休暇を付与するサバティカル制度を設けており、社員は7年ごとに3か月の有給休暇を得る。希望すればサバティカルをさらに3か月無給で延長することが可能

・自転車競技などのイベント、パーティの他、ファミリー・ピクニックなど家族イベントも充実

・ボランティアに携わる合計時間が年間2,080時間となることを目標としており、業務時間を使って、このボランティアに参加できる。

・社員たちが社会や環境のために活動することは、会社としての存在理由のひとつだと位置付けられている。

 

 

 

 

 

このような会社、魅力的だと思いませんか?

 

こちらの会社は、アスリートの方には大人気のオーガニックのエナジーバー(栄養補給食品)であるクリフ・バーを製造販売する、米国の西海岸、バークレーに本社を置く、クリフ・バー&カンパニーという会社です。クリフ・バー厳選した自然素材を使用し、エネルギー補給に最適な栄養素をブレンドした、タフなアスリートには、欠かせないエナジー・バーです。

 

創業からわずか、4年間で最も早く成長を遂げた個人会社のひとつとして、メディア等からも注目され、また、フォーチュン誌の「グレイト・プレイス・トゥ・ワーク(Best Medium Workplaces部門)」ベスト20の常連でもある会社です。(2015年は、Best Medium Workplaces部門で12位)会社の天井のいたるところに自転車、カヤック、サーフ・ボードなどがぶら下げてあり、オフィスが楽しさに満ちあふれてます。社員たちも笑顔がいっぱいです。私たちが訪問させていただいた際、ちょうど採用募集をされていたのですが、人事担当副社長のクローディア・パーキンスによれば、一人の求人枠に対して、3千人の応募があったほどの非常に人気がある会社です。

 

このクリフ・バーは、2009年に計画し、2010年、米国のESOPと呼ばれる従業員所有化の仕組みを導入して、20%社員所有のコーオウンド会社になりました。最終的には、32%まで社員所有比率を上げる予定だそうです。最高財務執行役(CFO)のリッチ・ボラーノによるとコーオウンド化して4年が経ち、社員のオーナーシップ・マインドが高まったという手ごたえを感じているとのことでした。

 

(株)オーナーズブレイン 小泉大輔