運転資金とは | 中小企業経営者の知恵袋

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こんにちは、山本です。

書籍やwebなどで運転資金について調べると「運転資金の増加分は資金調達が必要」との説明が
多くされています。

みなさんはこの意味わかりますでしょうか。

全て現金取引の場合例えば一年間に利益が100あれば、これはBS上純資産と現金が100増えることに
なります(設備投資は行っていないと仮定)。

しかし、販売を掛け取引で行っている場合、期末に売掛金が10あれば、期末のBS上、純資産の増加
100は売掛金の増加10と現金の増加90に分かれることになります。

全て現金取引だった時に比べて現金の増加が10(売掛金の増加分)減っていますが、このことを
「その分調達が必要」と説明しているのです。

調達が必要というのは必ず借入しなければならないという意味ではなく、当面の流動負債を支払う
現金があれば、借り入れる必要はありません。

利益で運転資金の増加を賄えない場合、その分現金残高が目減りしていくことになりますが、これが
続いて流動比率が下がってくると、借入を行う必要が出てきます。

予算は損益を中心に計画することが多いと思いますが、資金面から計画を立てることも非常に重要
です。