懲りずにまた α7RII | owner1のブログ

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ななつがたけ北天文台オーナーの「天文台日記」 (2012.6~2019.6)
観望記録や天体用機材などについて書いています。

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以前に書いた話ですが、もう一度。
現在のステッパー(半導体露光装置)では、大きさ的に、35mmフルサイズの画像センサーは作れません。APSサイズぐらいのセンサーを2個並べて、35mmフルサイズにします。つなぎ目は現在の技術ならゼロにできるので問題ありませんが、2枚のセンサーの特性を完全に同じにはできないのです。同じでなくても、1枚撮りの写真ではほとんどわかりません。しかし、天体写真のように多くの画像をコンポジットして、コントラストを上げるうえにバックが黒一色だと、画面中央を境に、左右で画像の明るさ・色などが違うのがわかってしまいます。

私が最初に買ったα7RII は、明らかに左右で画像に差が出ました。メーカーに問い合わせると、回答は「左右のイメージセンサーを完全に同じ特性にできないので、どのα7RIIでも、画面中央を境に左右の画像に差が出る」とのことでした。それだと天体写真では使い物にならなりません。メーカーとの話し合いの結果、私が購入した金額で、カメラをメーカーが引き取ることになりました。こうして、我が家から SONY α7RIIがなくなりました。
でも、このカメラは必要なのです。

ここから新しい話。

後に、α7RIIIが出ました。「R」が必要ならそれを買えばいいかというと、ダメなのです。RII は、画面中央のAPSサイズの部分だけを使って、4k動画が撮れます。画面周辺の熱カブリが発生する領域を避けて撮れるのです。これは、流星の動画撮影に威力を発揮します。でも、RIII の動画は、フルスクリーンでの撮影オンリーになりました(*)。熱カブリは出にくいのかもしれませんが、機能が後退した感じがします。なので、RII をもう一度買うか、α9にするか... α9 は、動画に関しては RIII と同じです(*)。( * カタログを見てそうだと思っているのですが、違いますか?)
そして、35mmフルサイズの画像センサーを1枚で作れないのは同じです。

α9はまだ高いので、安くなった RII をまた買うことにしました。SONYで同一品質の裏面照射イメージセンサーが作れるようになったことを期待して。もしくは、たまたま同じ特性のセンサーが付いてくることを期待して。
現在の市場価格は、以前買ったときより15万円ぐらい安くなっています。

月が出ていましたが、とりあえず星を撮ってみました。普通に画像処理を終了してから、極端にコントラストを上げた画像がこちら。中央部分のみをトリミングしてあります。
イメージ 1

画面中心縦に画像センサーの境目があるはずですが、どうでしょう。左右で若干色が違う気もしますが、ほとんどわかりませんね。これならOK!  我が家に α7RII が復活しました。
下の写真は、同じ光学系で以前の α7RII で撮った写真。上と同様な画像処理です。中央縦に境目が付いて、左右で色が違います。
イメージ 2