虫の知らせ | 梟霊のブログ

梟霊のブログ

適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください




戦場に
住まう魔物は
容赦なく我が首を
撥ね飛ばす
刹那の油断か
愚行の積み重ねかは
知らぬ
ただ・・・
こうも自由に世界が回っては
笑うしかなく
故郷の無事を
祈るほかない
振り返えもしない背の
山向こうに
願わくば

届かぬようにと
両の眼を閉じる

どこか
私の胸の内に
騒めくものが在りました
どこか
私の望む世界の向こうで
急かす何かが在りました
立ち込める
鉄と獣の匂いの中
土の香りを滲ませて
笑う貴方の姿が浮かびます
ねぇ、あなた
今し方
勝鬨を上げているのでしょうか
それとも
敗戦の下、山中を迷走しているのでしょうか
どちらにせよ
私にまた
あの笑顔を見せてくださいましね・・・
そうでなければ
空ばかり眺めて
幾度となく
転んでしますから

蜂の羽音
山一つ
また一つ
ゆるりとしながらも
飛び越える
花咲く郷を目指して
香しき花を探し求めて
春も終わり
芭蕉も大きく葉を茂らせる
小川の風に
密かに含む土の香りが
蜂と共に在りました
小さな虫は、遊びながら飛び
小さな虫は、飛びながら遊び
何かしら
大きな花の肩に停まり
羽を休ませ
その瞳に空を映すのです
その瞳に、美しい女性(ひと)を映すのです
重ね合う眼差しに
一筋の光が
頬を伝い、流れ落ちてきます
蜂は、何かしらと
小さく飛んで
ひとくち
甘くない水
蜜ではありませんでした
それでも
何となく懐かしいような心地で
その女性(ひと)の周りを
幾度となく飛び回り
すこし日が傾くころ
伸びゆく影から
元来た道を辿るのでした

その小さな背中を
夕焼け色の瞳で
見送った
果てに消えるころ
あぁ・・・
帰らぬのですねと
ぽつりと呟いた

無機物が転がる
夕闇の野原に
私は、風を待つ
小さな虫の、花の香りを
待っている
声にならない声を携えた虫を
待っている
私の代わりに
届けてくれた小さな蜂の子を
夢心地のまま
寂しく唸る風の中で
いつまでも
待ち続けている・・・


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