カサリ・・・
立ち止まり
ただ、立ち止まる
溶けるように
解けるように
私が消えた時
ただ一枚の
色褪せたもみじが
霜柱の上に
静かに落ちた
まだ日も昇らぬ
蒼情の朝
聞こゆるは
冬の篠笛
あぁ・・・
時、遅き
時、遅し
遥か夢の先のあなたは
静か、舞い散る
このもみじよりも
色鮮やかな面持ちで
空を駆ける
愛おしさが
朝陽よりも先に
頬を温める
悲しみが
あなたの身体を
冷やしてゆくのなら
この想い
こころをもって
温めましょう
今もきっと
傍らに佇んでいるのでしょう?
この涙を拭きたくて
でもできない
そのもどかしさを抱えたまま
すぐそこに
居るのでしょう?
カサリ・・・
立ち止まり
ただ、立ち止まる
溶けるように
解けるように
私が消えた時
ただ一枚の
色褪せたもみじが
霜柱の上に
静かに落ちた
まだ日も昇らぬ
蒼情の朝
聞こゆるは
冬の篠笛
想えば想うほど
ただの音色は
奏で始める
ただの静けさを
ただの面持ちも
ただの女の後ろ姿を
ただ、ただそのままに
ひょうひょうと
甲高く
野山広しと
駆け巡る
あぁ・・・
一陣の風
最後の一片は
どうか
動かぬ私の元へ
運んでくださいまし・・・
byキケロ