もみじ、ひらり | 梟霊のブログ

梟霊のブログ

適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

もみじ、ひらり







あなたと歩く最後の秋
泉の畔は
静けさに揺れる
泣いていいのか
笑っていいのか
小さくなったその背中を眺め
憂鬱に負けて
俯いた
鳥のさえずりもなく
樹々の揺れる音もない
私達の足音だけが
山道を延々と揺さぶっていた
落ち葉を踏みしめて
思い出を噛みしめる
落ち葉を踏みしめて
想い出を背負い直す
互に老いたもの・・・
あぁ・・・
黄金時・・・
夕時よりも少し前
たった一つの
いろはもみじが舞い始めたそのひととき
見間違いでしょうか
私に手を差し伸べる
よわやかなあなたの手が
あの頃と寸分たがわず
力強かった

もみじ、ひらり
もみじ、ひら、ひらり
白髪交じりで
よぼよぼなのに
私を映してくれる瞳だけは
相変わらずまっすぐで・・・
頬が少しほころんだ
夢でも見ているようなここち
知っている
この気持ち
もう何十年も前に通り過ぎてしまったけれど
間違いない
あなたを慕う気持ち
あぁ・・・
あの頃のように
真っ赤に、真っ赤になって
あなたの隣で
静かに飛び跳ねたい・・・
でもね
今だからこそ
そう思えるのかもしれない
そっと揺れる恋の焔
緩やかに
穏やかに
あなたと私の間で揺れている
残り僅かな真っ白な蝋は
透明になって
やがては何もなくなってしまう
それでも
愛してよかったと
失った後も
私がそちらに行くまでずっと
ずっと感謝しながら
その後ろ姿を思い描き
生きて往けるのでしょうね



byキケロ