揺らめくのは何も木の葉だけではない
私の心も
世間も
世界も
ゆらゆらと揺られている
見てみなさい
あの雲を
青空の中を悠々と進んでいるようで
実は散り散りになったり
集まったりを繰り返して
形を変え、もしくは消えて往く
人という背景に浮かんだ文明もまた
あれらと同じなのだ・・・
揺らめくのは、何も路上の陽炎だけではない
私の夢も
時間も
空間も
ゆらゆらと揺れている
見てみなさい
この樹々の青々とした色を
様々な色が織りなす中で
全くの異世界を創り上げるほどの
生の煌めきを持つが
同時に
どこか偽物のような間違っているような
寂しさもある
あるべきところに無い
無いからこそ出来上がる空間
違和感という幻想の美
人の創り上げた文明もまた
文化という無機物の花を咲き誇らせ
本来ならば存在しえない夢を
輝かせているのだ
そう言った
おじいちゃんは
今はもう居ない
僕の心の中で
あの日の木陰の中で笑いながら
真夏に似つかわしくないスーツ姿で
涼しげに
涼しげに
何処かを見ている
あぁ、そうか、そうか・・・
今、木陰の中から
見渡して
そのどこかという物を眺めてみた
正直解らないさ
けれども
何となく
感じた気がして、思わず
笑ってしまったんだ・・・
byキケロ