雨と空 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

雨と空





空が泣いている
しとしとと泣いている

空が泣いている
さぁさぁと泣いている

樹々の葉を揺らし
湖や緩やかな小川の水面を揺らし
空は
誰かのために泣いていた

どうして
それが判るのか
どうしてだろう
僕もずっと
泣いているから
かもしれない
空っぽの心を
涙で満たそうと
泣き続けているから
かもしれない
唯上を向いて
溢す理由なき涙
意味も意志も込められていない
唯の塩水
泣き始めたきっかけも忘れ
僕は
静かに
そう・・・
とても静かに泣いていた


空が、泣いている
誰かの為に泣いている

空が泣いて、いる
誰かの為に泣いている

いつか見た
鳴り響く鐘の上に降り注ぐ
七色の涙は
歓声も祝福の掛け声も
歩き出したはずの新郎新婦の足も止めるほどの
静寂を与えた
扉の向こう側へ
光の向こう側へ
旅立つ者の為に
笑顔で泣いていたからだ
どうして
どうして空は七色に染まったのだろう
どうして
どうしてそれが笑顔だと
理解してしまったのだろう

少し胸が痛む
少し羨ましいと思う
雨と空が織りなす幻想が
永劫溜まる筈もない心の湖に映し出された
永遠の地平
其処に立ち尽くし
はじめて僕自身の顔を眺めた
一つ落ちる度に揺れる
その顔には
深く深く刻まれた影という傷跡があり
醜く歯を食いしばる姿が
足元に転がっていた
あぁ
僕の上にも顕れるのだろうか・・・
何年も何十年も
満たされない器の為に
泣き続けるこの心
一時でも
その声
想い、記憶も忘れ
魅入ってしまう
あの日の光景は
この僕の目の前にも
架かるだろうか・・・

絶望と共に
どこかしらに灯った
「いつか」という希望は
名も顔も知らぬ
最愛の誰かの笑顔という夢を与え
闇雲に進み続ける道筋に
色を与えた
僕の姿は
青と白を主体とした絵具の中に
傘をさして歩く
真っ黒な人影の一人として描かれ
きっと
その一角を見つめて
空を眺めているはずだ
降りしきる雨と柔らかな緑に包まれて





by銀翼のキケロ