沈黙の降星
人々の流れは
まるで血の川のように
ずっと遠くから
今に至るまで滞りなく
続いています
それは
手を上げても
血飛沫が空を舞う時代ではないと
自覚も断定もしているのですが
今もどこかで
静かに消える星々が
私の目の前を横切っていくのです
一体、いくつの屍から見下ろせば
平和という夢は
現実となるのでしょう
一体、いくつもの骸に手を合わせれば
平等という希望は
降り注ぐのでしょう
涙が、その美しい輝きまでも
歪ませ
力無く振り下げた手の中に
握られた
愛おしい笑顔が
どうして?と囁いてくるのです・・・
昔々
大きな星が落ちてきました
警鐘音の中
右往左往に逃げ惑う人々は
その大きな光の中に
呑み込まれ
影として大地に刻まれてから
幾年月
どうやら世界は
過ちを繰り返そうとしているようです
思うのです
こうやって
天に向かって祈るのは
素敵かもしれません
ただ
災いというものは
救いを求めるその先からも
あの太陽の光のように降り注ぐ
あまりにも理不尽で不条理で
現実的で
幻想的に私の目の前に
広大なまでに広がっているものと
存じます
ですから
祈ることよりも
生きる事
願う事よりも
生きたいと思える事
銃をとり
槍を取り
戦うことで救われる事よりも
逃げて逃げてどこまでも
何も持たずに逃げてしまう事を
考えてしまった私は
どうやら
人でも、仲間というものでも
無くなってしまったようなのです
あぁ・・・神よ
なぜ、あなたは皆に伝えないのですか・・・
なぜ、あなたは皆を叱らないのですか・・・
なぜあなたは、虹のように様々な色となり
なぜあなたは、それが幻であると
教えてはくださらないのですか
あなただけが
希望となることが
あるというのに
by銀翼のキケロ