時報 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

時報





必要ない人間なのだと
理解した

存在の意味がないのだと
悟った

何もかもが
どうでもよくなった
この世界の風景は
酷く美しく
酷く、冷たいものだった

けれども
その後が、とてつもなく
長く感じられるものと
考えていたが
いざ、その先へ踏み込んでみれば
たいしたことはなく
何も変わらない日常と
少々退屈になった心を揺らす
空間があっただけ
一日は
一年ごとに早く過ぎ去るようになった
一時間は
瞬きの内に遥か彼方へ飛んでいく
はて・・・
はて・・・
はて・・・
どうしたものか・・・

僕の中に横たわる
生きているという時間
僕の中で蹲る
死にたいと願っていた時間
光というものを浴びる度に
干からびていく
時の流れに浸かるたびに
小さくなっていく
ありとあらゆるものをただ一言で
握りつぶしたあの日
人としての感情を残したまま
僕は
空っぽになった
悲しむことも
怒ることも
喜ぶことも
楽しむことも
出来るのに
どこか
なにか
違う気がした


どこか遠くへ逝ってしまう
知人
他人
その中で
黙って空を見上げる
そこに顔があるはずの空は
どこまでも空っぽで
何もないという
現実だけを
見せている
当然として歩き
当然として過ぎていく事象だ
そこで立ち止まり
振り返ることに
何か意味があるのだろうか
自分以外の生きた証を望み
己の糧にしていこうと
告げる他人は
何をしたいのか
名は、すでに刻まれた
刻々と過ぎ去っていく時の流れに呑まれたものを見つめて
なんになる
忘れ去られるものを覚えていても
仕方が無いだろう
感謝も
怨念も
意志すらも
無意味だろう
僕はもう居ない
縋り付く必要もない
後悔する必要もない
結果は、ただ結果として受け入れて
進めばよいだけなのだ

僕は、もう居ない
僕は、もう・・・
ここには居ないのだ
一列に並び
沈黙の影に囲まれた
ある朝のこと
甲高い鐘の音が
コーン
コーン
コーンと
幾度も
幾度も
幾度も
僕の中を通り過ぎていた
それが
僕が、この世界から消えたことを
許してはくれない唯一の鎖
だった

「○○年○○時○○分○○秒
○○君○○歳—
黙祷」

あぁ・・・
いつまでここに留まればよいのだろう

あぁ・・・
いつまで僕は、僕で居ればよいのだろう

あぁ・・・
いつまでこの空を
眺めていればよいのだろう








by銀翼のキケロ