月並み詩人
当たり前のことを
当たり前のように並べ
当たり前のように自慢し
当たり前のように残したものの
空っぽの箱に
下手糞な絵を書き連ねたに過ぎない
ある者の箱には
自己満足という張り紙があり
ある者の箱には
傷が無数についていた
繋がりも
風景も
想いも何もない
形ばかりの詩は
空白のゴミ箱の中に落とされる
だが
人は面白い
あえて、それを寄せ集め
宙につるしたモノがいた
それに
色のついた光を当てるモノがいた
さらにそれに、輝くものを塗るモノがいた
それらはまるで
本物の星空のように不規則に光り
生きているように
囁きだした
それを一人の男が歌いだす
“数多輝く星々も
触れ得ぬからこそ美しい
知り得ぬからこそ麗しい
届き得ぬからこそ、探求し
そこに生まれる夢もまた
星々と並び巡りだす
あぁ、人とは何とも淡々として
あぁ、人とは何とも深々としているのだろうか
月と並ぶことが
つまらぬならば
あえて並び
あえて影となればよいだけのこと
私は、隠れてはいない
ただ、影となり
当たり前を
幻に変えて
あなたへ届けよう
きっと
あなたはそれを
偽物とはわからずに
美しいと一言
世へ落とし
流すことだろう・・・”
ありふれたものでさえ
美しくすることはできるのだ
罵り、切り捨てることは
楽だろう
それよりも面白きと思うならば
ならばいっそのこと、として
隠してしまえばよい
誰かが作った形は
誰かが必要としたものである
中身があるかどうかなど
結局は、どうでもよい
なぜならば
我らは、人間だ
見えぬものの中身などに
さほど気にしない
見えるものにつられ
まるで蝶のように
ふらふらと
ふらふらと
飛び回るだけだろうに
by銀翼のキケロ