華
最後に見た顔は
苦しみの中の笑顔だった
焼き付いた姿は
がりがりに痩せ細り
浅い呼吸を繰り返す
管だらけの小人
共に笑い
共に働き
共に苦しんだ仲間・・・
元気だったころの声が
耳の奥で駆けまわる
元気だったころの姿が
目前の幻影として
太陽へ手を合わせている
それが今
二度とは会えない
天の華となる
あぁ・・・友よ
あぁ・・・友よ
突然の知らせは
誰かの間違いではないのか
あぁ、友よ
友よ
突然の伝報は
何かの間違いではないのか
信じがたい心は
安らぎすら奪い
闇夜の部屋の天井を
朝まで見つめた
私は、伝えなければならない
仲間の元へ
私は、伝えなければならない
お前の死を
供える花もなく
おそらく
月明かりの下
皆で並び
黙祷を捧げるだけになるだろう
どこからか
舞い降りた雪の羽が
それを飾っても
誰もそれをほめはしない
別れを惜しむまま
変わらず仕事をこなすだろう
みな、どのような顔をするだろうか
泣くことはないだろうが
やはり、静かな一日となることは
間違いないだろう・・・
さぁ、友よ
共に行こう
今年の仕事納めまで
お前だけ先立っていくはずがない
最後までやり切ってから
逝くのだろう?
そういう
やつだったもんな・・・・
by銀翼のキケロ
部下を独り、癌で失いました。正直、辛いとも、悲しいとも言い表せません。