青探し | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

青探し

あの時は過ぎ去った
あの頃は、過ぎていた
結ばれた思い出ばかりが散らかって
後悔で覆い隠した
好きだったはずの人はずっと遠く
好きだったはずのこころもずっとずっと遠くに置き去りにして
私は、今を歩く
物足りなさで手を伸ばしてみては
臆病風に吹かれて縮こまり
疑心暗鬼に躊躇って
どうにも、あの頃にように踏み切れない自身に
歯痒さを覚えた

子供の小さな手の平が
私の裾を掴んだ
私と同じシャンプーの匂いを漂わせ
膝上にじゃれついた秋の初め
未だに轟く蝉の声に俯いて
無邪気な顔を覗き込んだ
穏やかな時間
背中に流れた汗とは裏腹に
冷めた涙が心を埋め尽くす
幸せなのに
不幸な気がした
嬉しいひとときの筈なのに
後悔する一瞬がある
考える度に
世界は、白黒になっていく
ねぇ、あなた?
あなたは、ほんとうに私を愛してくれたのかしら
今でも、愛してくれているのかしら
一緒の空間ですら
なぜか、寂しいと思えるの
あの温かさ
あの恥ずかしさ
あの清々しさは
どこへ行ってしまったの?
あの青空と共に

大人になってから
もう、なんど
あの頃に戻りたいと
願ったことだろう
笑顔の絶えなかった
其のひと時は
無表情で一緒の空間より
眩しいものだった
他人の筈なのに求めあい
他人の筈なのに惹かれ合い
そのための努力すら惜しまなかったのに
見る影もなく
今は無言の背中を眺め続けた
丸く縮こまって
小さく頼りないあなた
私のこの手の平で
儚く崩れてしまいそうなそれを
いっそ、いっそと
思っては、首を振って思い直した
だってそこに
じゃれついた
私達の子の、笑顔があるんだもの・・・



by銀翼のキケロ