草の詩
何も考えず
どこにも行けず
風に揺れて
空を見る
心地よさも
悪さも
日ごとに違う
草心
気まぐれなそれに
ふらふらと揺らぎながら
頷いて
時を泳ぐ
雨粒を抱えたあの時も
暑さに項垂れたあの時も
逃げもせず
死にもせず
ただただ、あの空ばかりを眺めては
一息、二息と溜息を洩らした
ささやかな花も瞬く間に俯いて
誰の目にも止まることなく
静かに種を
ころがした
つややかにあの蒼を映して
愛おしい詩と共に
眠りに就こう
明日はきっと
この場所はお前のものだ
春の日差しに目を覚まし
私と同じ青空に
恋い焦がれ
親を知らぬまま
同じ道を歩むお前は
いつかきっと知るだろう
力尽きることの幸せを
過ごした時の愛おしさを
さぁ、お聞き
これが私の詩
これが私の声
お前の母の声
お前の父の声
空に恋せ
大地を愛せ
名もなき草に誇りあれ
名もなき心に
希望あれ
最後と言わず
謳い続けよ
うたい、つづけよ・・・
by幻想師キケロw