蒼の気配
今、私が居る空は
果てなく広く
そして・・・
限りなく狭い
彼方から登る月も
太陽も
決して近づくことを許さず
この世界に閉じ込める
だからこそ
考えてしまう
これは
落ちているのか
飛んでいるのか
進んでいるのか
止まっているのか
一体、なんと言えばいいのだろう
風と雲だけが
おもむろに通り過ぎ
歪みのない澄んだ静寂が
こころを
掻き乱す
あぁ、私は
空という石に閉じ込められてしまったのだろう
下に広がる大地も
変わり行く景色も
きっと
この石の外で起きている
もしも、
あの空を切り裂いて行く
一つの飛行機雲のように
真直ぐに
真直ぐに
割ることができたなら
この幻想も
夢も全て消え去り
なんとなく生きていたあの頃へ
真っ逆様に
戻ることが
できるだろう・・・
ただ・・・
あまりにも美しいこの光景を
簡単に捨て去るほどの価値が
今の現実に存在するかどうかは
疑問ではあるが、ね・・・
by幻想師キケロw