的のない憤怒
もしも、この体に
痛みと言うものが無かったなら
僕は
他人なんて傷つけたくないから
この両手で・・・
この拳よりも・・・
固い大地を
殴り続けるだろう・・・
憤怒が降りた奇声を
何よりも澄んだ空へ
響かせながら
もしも、この体に
苦しみと言うものが無かったのなら
僕は
他人なんて苦しめたくないから
この両足で・・・
この自分と言う意思で・・・
赤々と燃え盛る
鋼鉄の泉へ入って逝くだろう
憤怒が宿る笑声を
何よりも輝く星へ
眺めながら沈んでいく
ただ、そんなことを願っていても
苦しみも痛みも在るんだ
この体には・・・
だったら、向けることのできないこれを
的のない憤怒を
どこへ発散させればいいんだ
歯を食いしばって耐えても
誰かの優しさに甘えても
誰かの厳しさに冷やされても
決して消えず、癒えず
再び瞳の色を変えてしまう
かといって
他人を傷つけるのは怖い
苦しめたくは無い
そんな臆病で何もできず
きっとどこかにあるであろう
出口を探そうともしない
動けない・・・
もどかしくて
悲しくて
それがまた
燃え上がり
こころごと焦がしていく・・・
あぁ、安らかに笑う聖母(マリア)よ
あぁ、安らかに眠る救世主(メシア)よ
僕はなぜ、こんなにもアナタたちの微笑を
憎み、恨み、憤怒するのだろう
なぜ、羨ましいと泣いてしまうのだろう
手を伸ばして触れてみれば
ただの石像であり、絵であり、夢である
誰かの想像でしかないであろう姿の筈なのに
なぜ、なぜ、こんなにも
狂気の中で進むこともできず
狂いきることもできず
真のまま
焼かれているのだろうか・・・
教えてくれ
教えてくれ
どうか、答えを
教えてくれ・・・

by死神キケロw