記憶の中
晴れ渡る空
動かぬ雲
風すらもどこへ駆けていったものやら
穏やか過ぎる世界が広がる
鮮やかに
鮮やかに
自分の周りだけが時間が止まったかのように
錯覚してしまう
誰もいない林道を歩く
降りしきる蝉時雨
それにしては
あまりにも冷たい木陰
心地よい
懐かしい樹に登り
見下ろす町並み
山の木陰に海も見え
どこかのクレーンも
紅白をゆっくりと動かしている
ふと、覚えた感覚
誰かの記憶の中に居るような
曖昧な気持ち
こころ
ざわついた先に
いつか君と誓った夢の花が
微かに揺れている
そう・・・だったね・・・
にこやかに
にこやかに
ゆっくりと、ゆっくりと
あまりにもゆっくりと形を変える雲を
見つめながら
贅沢に使う時間と言うものは
どんなに甘いお菓子より
美味しいものだと
今は、遠くに居る君を想いながら
笑みを溢した
by幻想師キケロw