かくれんぼ
夏の蒸し暑さも
夜までは手を伸ばさなくなった
私は、そんな涼やかな日
さらさらとした雨を眺める
立ち込める土埃の乾いた匂い
時折、見え隠れする月を見つめ
けこけこと不安げに泣く蛙に
どうしたの、と語りかけた
まるで見つけられない
独りぼっちだ
そう言っているかのように思えたからか
一人じゃないよって
言いたかった私
なんだか
逆に淋しく思えた
降り止まぬ雨は
雲ばかりを薄めていく
天気雨は、浴びたことがあったが
夜まではさすがにない
銀色の世界
銀色の雫
いっせいに声を上げた
蛙達
まるで見つけた、見つけたと
口々に言っているように思えた
そっか
かくれんぼしてたか
部屋のベランダから
見下ろす私は
少し憂鬱そうに
腕に顔を埋(うず)め
世界を閉じた・・・
by幻想師キケロw