水(すい)
誰もいない川
私だけが
その真ん中に立っている
朝霧に包まれた森に囲まれて
全身を震わせて
声を上げた
言葉でも
叫びでもない
意味の無い音
水晶のような水に流されて
想いだけが流されていく
あの、木の葉のように
冷たさに泣きながら
飛び込んだ世界は
どうしてこうも美しいのだろう
悔しさに身を捻り
怒りに深く潜り込む
流れに逆らい
流れに逆らい
輝く命を追いかける
一際大きな生命
道具を使えば
なんとでもなるものにすら
今は劣り
流れに力尽きていく・・・
あぁ、無力・・・
純粋なまでに無力・・・
何もできず
彼らの背中を眺め
いつだったか
それを諦めて立ち上がったんだ・・・
人として・・・
人間と言われる生命(もの)として
それが自然というもの
それが当たり前と言うこと
ただ、それを受け入れる箱が
なかっただけだった
誰もいない川
私だけが
その真ん中に立っている
朝霧に包まれた森に囲まれて
全身を震わせて
声を上げた
言葉でも
叫びでもない
意味の無い音
水晶のような水に流されて
想いだけが流されていく
あの、木の葉のように
すい、すい、と・・・
by幻想師キケロw