誰かの足跡1-2 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

そんなことを考えていると、なにやら叫ぶ声が聞こえた。
?:「人質を解放しろ!!君たちはすでに包囲されている!!」
男:「はぁ?いいのかいぃ~?そんな強気でぇ~。あんたらワシらにこと起きたらぁ~。教室に残した部下が五人を殺すよぅ?」
僕:「・・・・。はぁ、・・・・はぁはぁ・・・。」(そうか、もう正面玄関に出るのか・・・・、死ぬ時間だな。)
僕の意識は、もう淡い影のように揺らめいていた。短い距離のはずなのに、どこを通っていたのかわからない。
それでも、下駄箱の並ぶところを確認すると、僕は犯人のリーダー格が真ん中に見えるところまで彼女たちをつれて歩き、少女と彼女を柱に寄りかからせた。また、残りの二人に彼女たちを見ているように頼み、この柱の影から動かないように念入りに言った。
僕:「よいしょ・・・。この子と彼女はここ。君たちは、この二人を見ていてくれないか?そして、ここから顔とか出しちゃだめだよ。何があっても。絶対に!」
女子B:「・・・・。」『小さく頷いた』
女子C:「うん。」
女子二人は、僕の左腕を見ながら頷いた。もう、泣いていなかった。
僕:「よし。じゃあ、僕はこれでさよならだ。」(あれ?この子達ここで泣き止んでたっけ?、まぁいいや。疑問に思っても死ぬことに変更はない。僕が死ななきゃ、彼女は・・・・。)
僕は、笑った。苦笑いだ。そのまま、振り向き、柱の陰からゆっくりと犯人の後ろへと出た。
【パン、パン!】
リーダー格の両脇の二人を、僕は奪った銃で【殺した】。もう慣れた光景だ。
でも、体は二発撃つだけで限界だった。銃が、二発目の反動で後ろに飛んでいった。
ここでいつも思う。振り向いた、このリーダー格のあの顔は、最高に滑稽で面白い。そして、武器のなくなった僕は、同じ二発もらうことも知っている。
【パシュ!パシュ!!パシュ!】
僕:(あれ・・・?ここは二発のはずじゃ・・・。)
重い衝撃が、胸、右肩、頭にあった。
僕の両膝は、硬い地面についた。犯人の怒号とも取れる声がこもって聞こえる。もう何を言っているのか判らない。遠くなっていく。
僕:「あれ?・・・・。ああそうか。また、ここに戻ってきたのか。」
僕が再び目を開けたとき、白い砂漠の上に横になっていた。空は、雲ひとつない水晶のような青い空だった。
僕は、のそのそと立ち上がる。ゆっくりと辺りを見渡す。相変わらず何もなかった。砂の上にある誰かの足跡以外。
?:「いやぁああああああああああああああああああああああああ!!!」
僕は、背後から響いた彼女の声に驚いた。振り向いたはずだった。でもそこは、学校の下駄箱。
犯人が、今まさに僕の横を過ぎようとしたところだった。僕は、立ち上がった。いや、むしろ立てるとは思ってなかった。でも、動くままに犯人の男に抱きついた。
男:「うわぁああああああああああああ!何なんだこいつ!確かに頭撃って即死のはずだろう!!なのにどうして動ける!!。」
さらに、六発の空気が抜ける音がした。でも、衝撃はあったようでなかったようでわからなかった。男は、必死で振り払おうとした。しかし、僕の腕は、放さない。その合間合間で見えたこと、それは何が起きたか判らずにただただ盾を構える警察と、決して出ではいけないといった柱の影から体の半分も出ていた彼女、ミサトさんの姿だった。彼女は、片腕で体を支え、右腕を僕の方に伸ばしていた。それを、あの女子二人が抑えていた。
ミサト:「いやぁあああああああああああ!!なんで!!なんで!!いやぁあああああ!!」
僕:(どうして彼女が・・・、こんなこと今までなかったのに!)
男:「くそう!!離れろ!!離れろ!!」
僕は、もう死ぬ。でも、今この男から離れたら、おそらく彼女たち全員死ぬだろう。だから、今ここで、こいつを。
僕の体は、僕の両腕は、僕の両手は、男の顔を口から引き裂いた。天井に男の下顎のない頭部が、鈍い音でぶつかり、残りの体が倒れるのと同時に落ちてきた。僕は、そのまま暫く立っていた。でも、そこから先は知らない。気がついたら、さっきの砂漠にいたから。そして、果てが判らない砂漠を誰かの足跡とともに歩き出していたから。
 
1、終わり