ジャンル:冒険
あらすじ(背表紙から):
This is the story of Captain Nemo and his submarine, the Nautilus.
One day, Nemo finds three men in the sea.
For months the men live on the Nautilus.
They find a town on the sea floor, beautiful coasts and a lot of gold.
But they want to go home.
Can they escape from Nemo's submarine?
面白さ:★★★☆
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
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主な登場人物:
Aronnax…海洋科学者。
Conseil…Aronnaxの助手。
Ned…リンカーン号に乗船していた鯨捕りの名人。
Nemo…ノーチラス号の艦長。
内容:
1866年、角をもった巨大な鯨が各地に出現しているというニュースがかけめぐっていました。
海洋科学者であるアロナックスは、この鯨について調査をしてほしいという手紙を受け取り、助手のコンセイユとともに、リンカーン号に乗船したのでした。
しかし、鯨捕りの名人でリンカーン号に乗船していたネッドの言うとおり、その生物がどこに現れるか、そして本当に鯨なのかまったく分からない状況が数ヶ月続き、艦長が引き返そうと考え始めていたある日、その鯨が現れたのです。
鯨が動かなくなった夜を見計らって、リンカーン号は調査を始めようとした突如、鯨が動き出し、アロナックス、コンセイユ、ネッドの3人は海に投げ出されてしまったのでした。
気がつくと、3人は鯨の背に乗っており、さらにそれは鯨ではなく潜水艦だったことが分かり、彼らは潜水艦に乗り込むことにしました。
中には十名近くの乗組員がおり、艦長の名前はネモという男。
ネモがいうには、この潜水艦はノーチラス号といい、自分も含めた乗組員は祖国を失い常にノーチラス号で生活をしており、アロナックス以下3人を乗船させることはできるが、彼らも家には戻せないということでした。
しかし、アロナックスたちには、潜水艦で生活をしていくしか道はなく、奇妙な潜水艦生活が始まったのでした。
ことあるごとにネッドはネモ艦長、そしてノーチラス号からの脱出を考え、幾度か実行を試みますが、海洋学者のアロナックスにとってみれば、ダイビングスーツを着て海中の神秘を間近で見たり、謎の大陸とされていたアトランティスの遺跡を見ることができたり、南極点に到達できたりと、ノーチラス号での生活は決して苦痛ではありませんでした。
しかし、地中海においてネモ艦長たちが沈没した船から金を奪ったり、ノーチラス号を追撃した船を執拗に攻撃するという、ネモ艦長をはじめとする乗組員たちの正体が全く分からない状況に、3人は不気味さを感じ始めます。
そして、運よくノーチラス号が大渦巻きであるメイルストロムに巻き込まれた際に、脱出することに成功するのでした。
しかし、ネモ艦長の素性、彼らがメイルストロムから脱出できたのか、できたとしたら今彼らはどこにいるのか、という多くの謎は残ったままだったのでした。
感想:
古典的SF作品である「海底二万里」の英訳(しかもダイジェスト)です。
もちろん、原著はもっともっと内容が深いのでしょうが、これだけでもとても楽しめました。
ベルヌの作品は、「十五少年漂流記」を小学生のころに読んだことはありましたが、やっぱり面白いですね~。
何がすごいって、この「海底二万里」が書かれた当時は、潜水艦は開発されていなかったということ

ノーチラス号による海洋の神秘は、アロナックスのような海洋学者のみならず、あこがれるものだと思います。
さらにアトランティスも登場するとは

しかも、ネモ艦長をはじめとしてかなりなぞめいた人間ドラマがありそうで、ぜひダイジェストではない形で読んでみたいです。