「Hotel Casanova」 | こだわりのつっこみ

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素人が音楽、小説、映画などを自己中心的に語ります。

レベル:若干長めですが中学2~3年生レベルなので1日くらいで読めると思います。


ジャンル:愛憎劇


あらすじ(背表紙から):

Dino was 21 and worked in a hotel in the beautiful city of Venice.
The woman who came to the hotel liked to talk to him.
Dino was kind to them.

But he knew what the wanted.
'When I'm 26,' he thought, 'I'm going to meet a woman, the woman I want to marry.'

Then Dino met Carla and...


面白さ:★★☆


※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。













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内容:
イタリア南部の田舎町ロッチェッラから、北部の都ヴェニスにやってきて、ホテル・グラントのレセプション係としてあくせく働くディノ
彼には夢がありました。それは、
「26歳で結婚し、30歳でホテルのオーナーになること」。

しかし、そんな彼の前に、素敵な美貌の年上の女性、カーラが現れます。
従業員と客の立場でありながら惹かれあい、ともに一夜を過ごすまでになったのです。
ディノは26歳で結婚するという夢があったものの、カーラは出張先のローマにて、自分は金を持っているのでディノにホテルを買ってあげるから、結婚しようとプロポーズします。

26歳で結婚するという夢があったものの、ディノはカーラのプロポーズを受け、ホテル・グラントの近くにホテル・カサノヴァというホテルを建てます。
もちろん、最初は2人の仲も、ホテルの経営も順調でした。

しかし、次第にカーラの異常な性格が明らかに。
彼女は異常なほど、執着力・独占力が強く、束縛が厳しいのです。
それにだんだん嫌気がさしてきたディノに、彼女はとんでもない事実を告白。
あなたのために、夫アレッサンドロを殺した」とのこと。

つまり、カーラはディノの前に結婚をしていた。
アレッサンドロは大金持ちで、そんな彼をカーラは交通事故に見せかけて殺した。
そしてすべての遺産をカーラ一人が相続し、その遺産でホテル・カサノヴァを建ててあげたとのこと。

もはやカーラは恐怖の対象でしかなくなったディノの前に一人の女性が現れます。
それは、以前ともにホテル・グラントで働いていたウェイトレスで、さらにロッチェッラ出身のマリア
以前からマリアの自分に対する好意は気づいていたものの、ディノは再会し、ともに話し合う中で、本当に愛しているのはカーラにではなくマリアになのだと分かります。

そこで、ディノはマリアにカーラのしたことを告白し、2人で逃げようとします。
しかし、一部始終を知っていたカーラは、2人を追いかけ、殺そうと企てます。
ボートで逃げる2人に、カーラのボートが近づいていきます。
カーラは自分のボートを、2人のボートに当てて沈没させて殺そうと考えていたのです。

あわやぶつかりそうになる寸前、一台のサイレンを鳴らしたファイアーボートがカーラのボートに横から衝突、カーラのボートは、ディノとマリアのボートを捉えられることなく、沈んでいったのでした。


感想:

教訓。愛が憎に変わると手がつけられない。

ただ、逃げるディノですが、結構自分勝手だなぁという気がしないでもない。
逃げてホテル・カサノヴァの経営はどうなったのでしょう?
マリアとの恋もどこまで続くか分からないしね。だって、マリアとの関係も始まったばっかりで、そこでの逃避行だったし。

それに、平易な小説にありがちの、かなり強引な展開。

まあ、夫を殺してまで惚れさせたディノが魅力的なのかなガーン