「The Adventure of TOM SAWYER」(トムソーヤー) | こだわりのつっこみ

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素人が音楽、小説、映画などを自己中心的に語ります。

レベル:若干長いですが中学2~3年生レベルで1日~2日で読めると思います。

















ジャンル:少年の冒険譚(有名なトムソーヤーの冒険です)

















あらすじ(背表紙から):







Tom Sawyer does not like school.

He does not like work, and he never wants to get out of bed in the morning.



But he likes swimming and fishing, and having adventures with his friends.

And he has a lot of adventures.



One night, he and his friends Huck Finn go to the graveyard to look for ghosts.



They don't see any ghost that night.

They see something worse than a ghost - much, much worse...









面白さ:★★★★

















※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。





























































The Adventures of Tom Sawyer (Oxford Bookworms .../Mark Twain


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内容:





トム・ソーヤーはポリーおばさんとセント・ペーターズブルクで暮らしている少年。

ずる賢く、わんぱくなトムは学校が嫌いで、家庭の事情で路上生活をしているハックリベリー・フィン(ハック)という友達と仲良し。



ある日、ハックに誘われて幽霊を見に真夜中の墓地へ。

すると幽霊ではなく、3人の墓荒らしを目撃。彼らは口論の末、3人のうちの1人インジャン・ジョーは仲間を一人刺し殺します。

さらにジョーはその時に酒に酔っていた3人の墓荒らしのもう一人、マフ・ポッターに罪をなすりつけ、逃げ出す始末。

一部始終を目撃したトムとハックでしたが、乱暴者のジョーを恐れてこの件を見なかったことにします。



しかし、学校が夏休みに入り、ポッターの裁判が始まると、勇気を出してトムは、実はジョーこそが刺し殺した犯人なのだということを証言します。

裁判を傍聴席で聞いていたジョーは慌てて逃げ出します。



ジョーからの復讐を恐れるも、トムはハックと共に宝探しごっこをするなど夏休みを一応楽しみますが、宝探しの際にふと訪れた古屋敷で、ジョーが仲間と共に古屋敷の金を漁っている所を発見します。

ジョーは仲間に

「この金はクロスの下に隠す」

と告げるのです。

クロスの下とはどこなのでしょう?



さて、その次の土曜日、同級生の女の子ベッキーの誕生日を祝うため、トムや友達たちは船で行ける洞窟に出かけます。

そこでトムとベッキーは他の人と離れて洞窟探検を始めてしまい、皆とはぐれてしまいます。

こうもりに襲われ、さらになぜかジョーとも遭遇し、トムとベッキーは行くあてもなく助けを求めてさまよいますが、結果的には救助され一安心。



救助された後、洞窟の穴は封鎖されますが、

ジョーはそのことが分からず、洞窟から出られないまま死んでしまうのでした。



「なぜ、ジョーは洞窟に居たのだろう、もしかしたら、あのクロスの下に隠すと言っていた大金は、洞窟と関係があるんではないか?」

と思ったトムは、ハックをつれて再び洞窟へと向かうことにします。

すると、洞窟のトンネルの壁に大きな煙で描かれたクロス(十字架)を発見、

その十字架の下を掘ってみると、やはりジョーが隠していた大金が。



こうしてトムとハックはセント・ペーターズブルクで一番の金持ちになったのでした。









感想:



おそらく、原文ではなく、子供用に編集されたものなんだろうと思いますが、エッセンスは十分に伝わり、非常に面白かったです。



しかし、街の人の大らかなことビックリマーク



トムのした様々なことは怒られてしかるべきなのに、さほど怒られないのです。

そこに若干の違和感を感じましたが、そんな部分は問題とならないくらい、

「あぁ~、俺もトムみたいに腕白だったなぁ。でも冒険が出来なかったなぁ」と思うのでした。



さらに、内容では省きましたが、有名な壁塗りのエピソードが個人的にものすごく好きです。



そのエピソードとは、トムがポリーおばさんに頼まれて決して楽とはいえない壁のペンキ塗りを頼まれたところ。

トムの友達は、せっかくの休みの日なのにそんな仕事をしているなんて、とトムを茶化しに来ます。

しかし、トムは本当に頭がよい。

このペンキ塗りは「仕事」ではないというのです。事実、楽しそうに壁を塗っているではありませんか(もちろんトムの演技ですがにひひ)



そうしたらその友達は、なんだか自分もしたくなってきちゃったのです。

トムは拒みます。ここもミソ。

だって拒めば拒むほど、友達はペンキ塗りがしたくなるのですから。

そうして友達は持っていたリンゴをあげるから、ペンキ塗りをさせてくれと頼み、ようやくトムはOKします。



さぞ、その友達はペンキ塗りを嬉しそうにしたのでしょう。

それを見た街の子どもたちは、自分もしたい自分もしたいということで、トムに貢物を持ってペンキ塗りをさせてくれとお願いするのです。



トムにとっては、勝手に塗ってくれるし、さらに物もくれるということで得したい放題。

しまいには、早く仕事が終わったということでポリーおばさんから褒美のリンゴをもらう始末。



いや~、ものの考え方一つ変えるだけで、「嫌な仕事」にもなるし、「楽しい行い」にもなるんだなぁ音譜