過酷なツアーへ~道見舞美『APEROL』リリースツアー 名古屋編 | ライブハウスの最後尾より

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邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/

 

 

何の脈絡もなく狂ったようにシンクの掃除をしていた者です。

 

 

道見舞美1st mini album『APEROL』

Release Tour 名古屋編 vol.3

 

 

 

 

 

 

Act.01 伊藤恵

 

 

今回は過去俺と共演した人たちばかりです。彼女は、つい先々月一緒にやりました。そのときは俺の出番が直前に迫っていたのでガッツリと聴けなかったので改めて。

 

 

多くのシンガーソングライターがそうであるように、彼女も口下手な方なのでしょう。上手く言えないことを歌詞にして、それでも上手く伝えきれているか自信がないから、より歌声は切々としてきます。

 

 

あわや、お客さんを置いてぐっと一人の世界に篭ってしまいそうな気配から一変、突如「(熱いので)脱いでいいですか?」と、フロアのざわつく一言をぶっ込む闇討ち性能が完備されていました。

 

 

Act.02 THE EOES(ズィ エオーズ)

 

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こちらは去年対バンした二人組。情感たっぷりなボーカルと、クールなアコギの音色が特徴なのに、グッダグダなMCがそれらすべてをまろやかな味わいに変えてしまう、良いのか悪いのかはここでは判断を留保します。

 

 

多分ですが、ボーカルの吉田さんはギターの山崎さんが喋りながらどんどんと迷宮に入り込んでいく感じが好きなんでしょう。気の置けない関係が織りなす癒しの空気です。

 

 

Act.03 道見舞美(どうみまみ)

 

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昨年の二月から、今日にいたるまで、彼女は大学を卒業したり、アルバムを作ったりして、またここ名古屋に来てくれました(それ以前にも名古屋には何度か来ていますが)。

 

 

一聴したときからタフな人だと思ったし、環境の変化に合わせて活動を変えていくというより、変化を求めて活動環境をファイト&サバイブなものにしていったのでしょう。どっしりと座り込んで、「ロックスターになる」と堂々宣言する強靭な歌を響かせていました。

 

 

何しろ、これから彼女は故郷である北海道は札幌から北見・釧路・帯広と、(多分)何もない道東をすべて電車とバスで一日と開けず移動する『水曜どうでしょう』かと見紛うほどの強行軍を敢行します。道民はみんなこうなのか?みんな心にヒゲの大食いディレクターを飼っているのか?でもよく考えたら、彼は名古屋出身だった。ごめん、俺たちのせいです。

 

 

アルバムに関しても書いていきましょう。

 

 

『APEROL』、イタリアの食前酒の名を冠したのは、一枚のアルバムで自分を表現し切るつもりはないという覚悟の現れでしょうか。

 

 

斉藤和義さんに憧れた自身のルーツ通り、ロックとフォークが日常に根を張った骨の太い曲が続きます。一曲目の“営業”のように、世相に対して思いを叩き付けつつ、決してぶっきらぼうに突き放さないバランスの良さがある歌詞も好印象です。

 

 

媚びないこととリスナーへの優しさを忘れないことは全然違うということを考えることなく心に初期設定されていることは、この食前酒で理解しました。これからのメインディッシュが楽しみです。