バンプくん21歳、成人を超え、なお深化~BUMP OF CHICKEN/記念撮影 | ライブハウスの最後尾より

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邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/

 

 

YOUTUBEの設定が知らない間に変わっていて、画質がとんでもなく悪化していたのを今日気付いた者です。

 

 

とても美しい映像と曲なので、確実に1080Pは欲しい動画です。

 

 

 

 

BUMP OF CHICKEN/記念撮影

 
 

思わず、胸が締め付けられて、そのまま心臓が止まってしまうのではないかと思うほどものすごいイントロにすっかり惚れ込んでしまいました。早速iTunesで購入し、ヘビーローテーションです

 

 

キーは珍しく半音下げではないレギュラーチューニングのA(ラ)で、D(レ)の音からA♭(ラ♭)を経由しAと駆け上がって、一旦E(ミ)へと落ち着き、そこからまたB→D♭と上昇し、Aへと下降します。

 

 

個人的に美メロの在り方として、五線譜に書いたときになだらかな山脈を描いているのが好きなのですが、このイントロはその条件にぴったりと当てはまっています。大好きです。

 

 

ギターの下手くそな俺でも一時間くらい練習したらそれっぽく弾けるようになれたので、みなさん是非弾いてみましょう。

 

 

コード進行はほぼ同じ循環で、ちょっと違うかもしれませんがD→E→C#m→F#mみたいなのを繰り返しているだけだと思われます。バンプの歴史でいうと“プラネタリウム”や“supernova”のようなアプローチに、最近の最新のモードであるキラキラとしたトラックメイキングを合わせた超最新の新曲です。

 

 

歳を取るにつれて増えていく責任や義務の姿を≪目的や理由のざわめき≫と表現する歌詞センスは少々ぞっとするほど鋭いです。

 

 

この≪ざわめき≫というワードが、≪遠吠えとブレーキ≫≪曖昧なメロディー≫といった歌詞を導き、それに対する歌の主人公の心情を見事に書き分けています。

 

 

歌の前半は、少年期を輝かしさ/眩しさを振り返るポジティブな想いを、≪終わる魔法の中にいた≫と落として見せ、気持ちのいい場所に安住するのではなく≪終わる魔法の外≫にある未来を淡々と肯定してみせる。そこには大きな感動があります。

 

 

ここで、前作“リボン”の歌詞に触れます。

 

 

僕らを結ぶリボンは

解けないわけじゃない 結んできたんだ

 

 

“記念撮影”に貫かれている精神も、ここと繋がっていると思うんです。というか、バンプの曲はそのすべてが一本の太く強い線で結ばれているのですが。

 

 

輝いていた過去を未来に繋げていくのは、けして容易いことじゃない。ざわめきは耳に残るようになり、魔法は解け、写真は色褪せる。その難しさを引き受けて、進むことを選ぶんだ、と、語っているように思います。

 

 

BUMP OF CHICKEN、21年目も未だ健在を高らかに宣言してみせる名曲が誕生しました。

 

 

バンプ21歳、音楽という宇宙の深奥へ、より深化を進めています。

 

 

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