それぞれの“一年”を持ち寄る会~3.11祈りの集会「5年目」/尾張一宮駅 | ライブハウスの最後尾より

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邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/


緑色のあられが好きな者です。


東日本大震災の黙祷企画に行ってきました。


色々なミュージシャン・アーティスト・会社員・フリーター・そのどれでもない人たちが各々一曲/一演目を持ち寄って朝からPM14:46までを楽しく過ごし、静かに黙祷を捧げ、それではまた来年。ということを既に五回繰り返し、俺自身は二回目となります。


何となれば震災の黙祷ということで厳粛な雰囲気にもなりかねませんが、音楽というものを媒介に繋がった人たちで開く一種の同窓会といった趣なので、一人一つ、この日に馳せる想いは抱きつつも笑って過ごそうという重すぎず軽すぎずな集会です。


それぞれ日常に、死んでしまった、知らない誰かの魂の重みをほんの少しでも感じるための一日でもあるし、そんな風に過ごした一年はお互いにどうだった?と、確認し合うための一日でもあります。





≪この3月11日で5年ンオ月日が過ぎようとしています。
5年前に大きな地震、津波が起きたこの日に再び集まって歌うことで祈りたいと思います。
この一年、見てきたこと感じたことも聞かせてください。
やってこれたことやれなかったこと聞かせてください。
集まった人たちとどうか共有してください。

私は、思います。
一瞬のうちにたくさんの人が亡くなったあの瞬間に命のはかなさを感じます。
それでも優しさを失わなかった皆さんに人の心の素晴らしさも感じます。
そんなことを命と引き換えに教えてくれた人たちに感謝と祈りを。
そして、自分のために祈りを。
3月11日、被災地からは遠い場所ですが歌い祈る場所を設けます。
同化皆様も集まって深い祈りの場所を作ってくださるようお願いいたします。≫



・出演者(敬称略)






9:50 森香 主催者の一人であり司会も担当している地元のベテランミュージシャン。サウンドチェックも兼ねてダイオンさんとキタムラリョウさんとともにオープニングの一曲。


10:00 花雪美 女性のピアノ弾き語り。切々と歌って、良い流れを作ってくれました。


10:10 さぼてん オカリナインストその一。


10:20 feel オカリナインストその二。まさかの連続でオカリナ。


10:30 はちみつ 女性二人組デュオ。被災地への大きな想いを歌った歌を届けてくれました。


10:40 ダイオン 再び森さん、キタムラさんの三人組として参加。チンドン屋の叩き語りを見せてくれました。


11:00 島袋李奈 沖縄出身、愛知県在住五年目で本人は訛りが取れたといっていますがまったく取れていないピアノ弾き語りシンガー。琉球の言葉で“ふるさと”を演奏されていました。


11:10 青羽 ピアノでひょっこりひょうたん島を演奏。非常に親しみのこもった歌い手でした。


11:20 祖父江直人 俺です。特になし。


11:30 ソレイユ フルートとピアノのインスト男女デュオ。フルートの音色が渋いです。


11:40 ジェリ 大垣のシンガー。良い感じに力が抜けたふわりとした歌を歌ってくれていました。




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一時間ごとの小休止中、メッセージをしたためた折り鶴を作る企画があったので十数年ぶりに折りました、折れました。


12:00 イブキーズ 男性二人組。“新しい街”という希望に溢れた歌を歌ってくださいました。


12:10 唄つむぎ和音(かずね) 阪神大震災の被災者という立場で歌を紡ぐ女性歌手。黒柳徹子さんと声優の金田朋子さんを足して1.3くらいで割ったような面白い人ですが素晴らしい歌声を持った歌い手でした。


12:20 汗と涙 普段は螺子屋の営業。今日は一人のブルースマンとして祈りの集会に駆けつけてくれました。


12:30 あんじぇら リズムとメロディのみのアカペラで語るように思いを伝えるソウルフルな女性シンガー。


12:40 加藤みきお 全国を渡り歩くピエロ大道芸マジシャン。「今日はピエロの泣き笑い顔の“泣き”のメイクは落として笑顔だけを届けます」と、その言葉通りのパフォーマンスでした。


13:00 沖忍 自衛隊愛知県協力本部一宮地域事務所長として自衛隊員としての被災地での経験を語りに来てくれました。貴重な生の話、ありがたかったです。


13:10 オクトパス合奏団 「敢えてメッセージ性は排し、不謹慎とのそしりは恐れず、ただ明るく楽しい音楽を届けよう」という意思のもとやって来てくれた二人組管弦楽団。


13:20 ひろはまかずとし 言葉と絵と詩で思いを伝えに来てくださいました。そんなひろはまさんのこれまでの五年間の思いを込めた歌詞を元に13:30 青木ミカさんが歌を届けるという趣向。


13:40 一宮ショーロ倶楽部 ボサノバの原型となったショーロという音楽を届けにやって来てくれた、ギター・アコーディオン・ピアニカのトリオ。ポルトガル語で“生きていく”という意味の曲を演奏してくれました。


13:50 JUKE OKAYOSHI(ジューク オカヨシ) “頂にて”という祈りと激励の歌をギター弾き語りで歌ってくれました。


14:00 サコダエイジ 知立市からやってきてくださった、十二弦ギターの使い手。“アメイジンググレース”を日本語で情感たっぷり歌っていました。


14:10 佳川夏己(よしかわなつき) 『紅の豚』の主題歌で加藤登紀子さんの“時には昔の話を”を歌唱。今まで考えたことがありませんでしたが、こういう場に染みる歌だと知りました。


14:20 キタムラリョウ ここに至るまで二度登場した森さんの盟友。降雪だった昨年とは打って変わっての青天のテラスで、“ひだまり”というぴったりな曲を演奏してくれました。


14:30 きいん 男女二人組。歌ってくれたのは“The Water is Wide”。遠い海の向こう側、というわけではないけれど、それほど遠くに感じる場所への“祈り”。


14:35~ みんなでお片付け。なにしろ人が多いのであっという間に終わります。主催の星野さん、PAを務めてくれた藤原さん、本当にありがとうございました。


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そして14時46分。沖さんのカウントダウンで黙祷。


一分間の静寂ののち、また、それぞれの一年を過ごすため、解散。


ちょっと寒いですが、来年はこれを読んでくださった人にも来てほしいです。よろしくお願いします。