あと数年で50を迎えようとしている男が自分で言

 

うのは他人から見たら気持ち悪いかも知れないけ

 

れど、愛情不足なんだと思う。

 

 

幼少期からの家庭環境が少なからず影響している

 

と思っている。

 

ただし、両親にそんなことを言おうものならブチ

 

ギレられる。

 

でも、自分はずっとそうだと思っている。

 

 

小さい時から褒められたことは殆どない。

 

毎日のように怒鳴られ、時にはぶたれ、門限の18:

 

00を1分でも過ぎればどんなに寒くても鍵をかけ

 

られ家の中には何時間も入れてもらえなかった。

 

泣き叫んで

 

「ごめんなさい、ごめんなさい」

 

と謝っている声は録音され、面白可笑しく笑われ

 

た。

 

また、ウソをついた時には体を力任せに引っ張ら

 

れ家から追い出された。

 

裸足のまま冬の夜の闇に放り出され、家の至る所

 

の窓の鍵が開いていないか探し回り、時には2階ま

 

で子供ながら柱をよじ登って出入りした。

 

また、別のときには裸足のまま泣きながら近所の

 

家に助けを求めて駆け込んで、鍵を開けてもらう

 

よう交渉してもらった。

 

 

なので、子供の頃夜の闇は本当に怖かった。

 

夜にならなければいいのに、と思った。

 

 

また、車の中で怒られて泣いたときには、信号待

 

ちしている時に助手席に座っている自分は降りろ

 

と引きずり出された。

 

 

親の機嫌を取るためにいい子を演じてきた自分が

 

大学に受かって大喜びし、早く親に伝えたいと思

 

った時に言い放たれた言葉は、「なんだ、そこか」

 

とバカにされた。

 

 

こんな話を今親にしても

 

「そんなことしていない!」

 

と逆ギレされた。

 

 

そんなルーツは人に話せるわけはなく、このよう

 

にうつ状態となり、

 

「毎日死にたいと思っている」

 

と妻に窮状を訴えても、

 

「死にたい人が生きていて、生きたい人が死んで

 

しまった」

 

と先になくなった妻の家族を引き合いに出して心

 

ない一言を言われた時、

 

もうこの人はダメだ…

 

と思った。

 

 

今の自分の心を癒やしてくれるもの、

 

妻以外の女性なら誰でもいい、

 

抱きしめて欲しい。ずっと抱きしめていて欲し

 

い。

 

言葉なんていらないから、ただそれだけで安心で

 

きるような気がする。