「ぎっちょ」とユニバーサルデザイン | Over the limits - 限界管理人のブログ

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"システムの限界を越えますた・・・"
~さまざまな限界超えをめざして、日々成長していく日常の記録

 

先日、横浜ルミネにある本屋さん「有隣堂」でこんなものを見つけた。

 

左手用プニュグリップ

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キレイな字を書くための「矯正ギブス」の、左利き版デス。

鉛筆の先につけて使います。これの右手版はたまに見ますネ。

 

今は、右利き左利きどちらでも快適に暮らせる社会を目指す、

「ユニバーサルデザイン」ということで、こういうものが出ているんだ~と、

社会の進歩にひとしきり驚き (ノ´▽`)ノオオオオッ♪

 

 

ところで、「ぎっちょ」という言葉を聞いたことはないだろうか?

 

左利きの人を指す言葉で、平安時代の子供の遊び「毬杖(ぎっちょう)」が起源らしい。

杖を持って玉を相手の陣に打ち込む遊びで、杖を左手に持つことから、ということらしいが。

 

実は、自分は子供のころ「ぎっちょ」だったらしい。 全然記憶がないが ( ̄□ ̄;)エッ

親が一生懸命「矯正」したせいで、左手もちょっと使える中途半端な右利きである。

駅の改札など、たまに無意識に左手でスイカをタッチしてしまう(笑)

 

なんでも昔は、ユニバーサルデザインなんて考えがなく、「ぎっちょ」自体が「障害」と

思われていたらしい。自分って、障害者だったんだ、そうだったんだーと、

今、冷静に考えるとちょっと衝撃。

 

確かに世の中は「右利き」優先でできているので、将来不便を蒙らないように

矯正しようとした親心は理解できる。

 

とはいえ、矯正することは大きなストレスになり、吃音(どもり)になってしまうリスクがある、

とのこと。なんだかな~記憶がないのはその時のつらいストレスを封印しているのかも。

 

その当時の風潮から「そこまで親がリスクを考えた結果、矯正を選択したか」、とても怪しいが。

なにがなんでも矯正でなく、「右手優先の世界」とうまくつきあう方法もあったのでは?

 

さらに、「矯正ができる教師が優秀」だなんてひどい話もあったようで、ユニバーサルデザイン

や「左利きも個性」という考えのある今ははるかにマシな時代。

 

ところで「ユニバーサルデザイン」という考えは、1985年にロナルド・メイスによって

初めて公式に世の中に発表された。

『できるだけ多くの人が利用可能であるようなデザインにすること』が基本的な考え。

 

よく混同されがちな「バリアーフリー」という言葉もあるが、これは対象が障害のある人に

限定される。ユニバーサルデザインのうち、障害のある方用に考慮したもの、と考えるとよい。

 

写真のプニュグリのように、商売として成り立つまで社会の認知度が高まっているのは、

うれしい限り。さっそく購入して「ストレスのない生活」を目指して練習中・・・

ここは前向きに、やはり、両手が使えた方が便利ですから(笑)

 

おしまい。