この日は念願の、術後初めてシャワーが浴びられる日。

微熱が続いていたので寝汗がひどく、

自分でも汗くささを感じていたし、

このまま売店へ行ったりしたくないなぁ、と思っていました。

 

手術痕には防水テープが貼られていて、

その状態も悪くないので(中に水が入ってしまうと、また消毒などしないといけないらしい)、

さっそく朝10時からシャワー。これは本当にすっきりした瞬間。

 

それと前夜に下剤をもらって寝る前に飲んだので、

うんち君もちゃんと出てくれて、もう一つすっきり。

 

すっきりしたので、例によって売店に行ってコーヒーと乳酸菌チョコをまた購入。

運動がてら、また院内をふらふら歩いて病室へ。

階段は脚がだる気がするものの、歩いていて手術痕が痛いことは全く無く、

静かな院内を歩くのも気分が良い♪

 

この日天気が良かったのだけれど、

お出かけ日和で外には出られないのだと思うと、それはちょっと辛い部分も。

それでも今ある状況を楽しもうと。

景色の良いラウンジで、買い食い♡(その分食事を減らしました)

忙しさにかまけて読めてなかった本を読んだり、

ブログの記事を書き続けたり、

音楽を聴きながら、一人部屋で踊ったり、

ラジオクラウドやポッドキャストを聴きながら、笑ったり(それは手術痕がまだ痛い)。

 

友達や職場の人がお見舞いを申し出てくれても、

ありがたくもお断りしていたのですが、

この日両親も来ないことになっていたのが、

それはそれで1人で過ごすのも、とても気楽に感じました笑

(普段一人暮らしなもので・・笑)

それくらい回復して、特に困ることもなくなってきた証拠ですかね。

 

術後3日目の朝から点滴が外れました。

最後の点滴が痛くて(看護師さんには濃度が濃いから痛いのかも、と)、

点滴を外しても左手は晴れ上がり、痛いのなんの。

 

でも晴れて、院内を身軽に自由に歩けるように。

母に付き添ってもらって、エレベーターを使って売店(コンビニ)まで行き、

アイスとコーヒーと、小さいサイズの腹帯を。

 

それまでフリーサイズ(いわゆるM,Lサイズ)の上のLLサイズを使っていて、

というのは、入院前には自分のウエストが本来何センチなのかもわからなかったし、

大は小を兼ねると思っていたのでLLサイズを使っていたのですが。

これがずれにずれる笑。締め付け感ゼロ。

ある程度締め付けて、お腹を動かさない方が楽と看護師さんが言っていたので、

フリーサイズのものを買ってタイトに巻き直したら。

これが本当に楽でした笑 安心感も断然違う。

もう一つ楽になった瞬間。

 

そして大好きなアイスと、コーヒーが幸せなおいしさ。

 

 

この日は病院の休診日で、院内放送もなく静かでガランとしているので、

運動を兼ねて院内をふらふらと歩くのも楽しかったなぁ。

 

あまりの嬉しさに、夜また売店へ行って

ヨーグルトを6種類くらい、乳酸菌の入ったチョコレートも買っちゃったりして。

というのは、ガスは出てもなかなかうんち君が出てこないので、

毎食食べよう!と決めたから。

ただ、結局夜寝る前には下剤をもらって飲むことにしました。

 

この日は1日3錠までの痛み止めを1回飲むだけに回復。

この日自分の中で

「毎時0分になったら病棟を歩く」とルールを決めていました。

 

朝、朝食前にフロアを1周して、体重計で測ってみると、、、

なんと術前から10キロ体重が落ちていた!おそるべし8リットル!

ただま、これは食事が再開したので、きっともう少し増えるだろう、と。

・・・とは思いつつも、喜びが隠しきれません笑

 

当然見た目も妊婦さんのようなお腹から、

「私ってこんなお腹してたんだっけ?」と久しく忘れていたペタンコお腹に。

(下腹部はぽっこりしている笑)

かたくてお腹の肉がつまめなかった状態から、ぷにぷにした肉がつまめる笑。

 

大好きだったワンピースを着ると妊婦さんに間違われるので、

ほとんど着れなくなってしまっていたので、

この夏たくさんワンピース着よう、ズボンも買い換えなきゃ、

ワンピースも新しく買いたい。。。

 

と頭の中は、楽しみなことばかり浮かんできておりました。

お見舞いメールにも「次会う時にはお腹、ペタンコだよ」と返信しちゃう始末笑

 

 

実際、ガスも出たので、お腹の張りやそのせいでの痛みも引いてきて、

歩くのも断然スムーズに。

起き上がった瞬間の内臓の気持ち悪さと息苦しさはまだあって、

この日は結局1日3錠までの痛み止めを2回飲んだのだけれど、

自分なりに回復しているのを実感できて、

嬉しさでメンタル的にもかなり楽でした。

 

 

上司から励ましの電話もあって、笑わせてもらったのも元気が出ました。

笑うと手術痕が痛かったのだけれど笑

3時間起きに2種類の痛み止めを点滴してもらい、

さらに動けないので腰まで痛くなってくるという、

全く寝られない長い長い夜が明けました。

あの夜の担当看護師さんのことは、本当に天使に見えた。。。

 

朝には執刀医の回診で、開腹手術後の腸閉塞を防ぐために、

ガス(おなら)が出る必要があること、

そのために今日から早速歩き始めてほしいこと、

それと併用してお腹の動きを促進させる?漢方を使うことを説明されました。

 

その後看護師さんが10時頃来て、「立ってみましょう」と。

まだ手術から12時間も経ってないのに・・!と内心ビビり倒しながら、

支えてもらって立ち上がると、息ができず苦しい。

自分の感覚としては、あのジェットコースターの下り始めた瞬間の、

あの内臓がひゅっとする、あの感覚。

巨大になりすぎた卵巣が、きっと他の内臓を押しのけていたので、

それが無くなって内臓が動くのじゃないかしら・・・とこれは勝手な私見ですが。

10歩程度が精一杯で、部屋からも出られず、ベッドへ戻りました。

 

それとともに、尿管を抜くか尋ねられて、

「ちょっとまだトイレへ行くのも不安・・」と、もう少し後、昼過ぎくらいに

抜いてもらうようお願いしたのですが、

また「やっぱり尿管抜きますか?」と尋ねられて笑、

あーじゃぁもう抜いてください、と相成りました。

 

漢方も確かにお腹の中がぐるぐると動き出して、

そうすると手術痕が中から押されたりして痛い!

 

この日ももちろん痛み止めを飲んでいたのだけれど、

それでも歩くにも痛いし、寝ててもお腹が張って腸が動くのが痛いし、、、

ぐったりしていました。

 

 

 

こう書くとしんどい事ばかりではあるのだけれど、

あまりにも自分がヨボヨボとし、点滴をかける台を支えに立っている様子が、

急に年をとったおばあちゃんになったみたいで、

自分でも思わず笑ってしまう程度に、心には余裕がありました。

 

 

 

10時半頃、ベッド際に座っていたところに両親が来て、両親は両親で

前日手術後帰る時の私が、まだ半分朦朧としていて、酸素マスクをつけてた

状態だったので、マスクもとってベッド際に座っている姿に

「え、もうそんなに?!」と思ったらしく、

少しずつではあるけれど、着実に回復に向かっている様子が感じられて安心したみたい。

 

 

お互いホッとして、きのうの手術やその後のことを話していました。

両親は、執刀医から「見ます?見ます?」と比較的軽いノリで笑

切除後の卵巣と卵管を見ることになったらしいのですが、

そこで、巨大卵巣がなんと8リットルもあった、と言うことを聞いたらしい。

・・・・は、8リットル!!!!

 

自分としては、妊婦さんに間違われていたのも手伝って、

3キロくらいのものがあるのじゃないか、と勝手に想像していたので、

その倍以上の8リットルもの腫瘍が取れて、

俄然体重計に乗るのが楽しみになってきました。

フロアに体重計があるのはわかっていたので、

あそこまで行って、体重計に乗るぞ、と言うのが、

しんどいながらにも歩く目標になったのでした。

 

 

午前中の最初の1回は部屋から出ることもできなかったけれど、

何度か起き上がってトイレへ行く、をしていたら、

夕方頃にはガスが出ることに成功、

夜には病棟のフロアを一周することにも成功。

着実に、一歩ずつ回復は始まっていました。

 

 

いやはやでも、これを書いていて

8リットルもあった腫瘍が良性で良かったとつくづく思います。

正午12時から手術の予定だったのですが、

前の手術が伸びている、とのことで、

結局2時間くらい部屋でぼーっと待たされました汗

テレビを見て気を紛らわしたいけれど、お昼なんて食べ物の映像ばかり♡

 

急に呼ばれて、手術室へ歩いて入った瞬間、緊張と不安が急に大きくなり

思わず「わー」と言ってしまいました。

手術台が上がると、その不安はピークに!

点滴を手首に刺してもらったけど、うまくとれなかったみたいで、

手の甲に刺し直して良いか?と尋ねられたのを契機に、

思わず号泣してしまいました。

その間、看護師さんが涙を拭いて、声をかけ続けてくれたけど、

あの時は本当に怖かった、、、、

 

そうしているうちに麻酔をかけてもらい、

頭の中に赤い霧が立ち込めて来て、意識がなくなりました。

 

夢は何かしら見ていたのを覚えていて、

もう少し見たかったのに・・と感じたのを覚えています。

 

意識が戻って来てからも、朦朧として、

気持ち悪さと、息苦しさと、なにより痛さでしんどかったです。

吐き気どめも確か使ってもらいました。

痛さは点滴タイプの痛み止めでは、痛みは消えず、

さらに注射タイプの痛み止めを使ってもらい、

痛み止めが切れると、ナースコールを呼ぶ、というのを2〜3時間おきに繰り返していました。

 

朦朧とする中で、執刀医が来て、

「良性でしたよ」と言ってもらって、気持ちだけは安心しました。

 

が、体はあの夜本当にしんどかった。

動けないから、腰も痛くなって来たりして。。。

2度と手術せんぞ!と心に誓っておりました。