匝文俳諧/しりとり駅伝双六 夏から秋へ | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

「む」で始めて「う」で終わる、逆に「う」から始めて「む」で終わるように二重の俳句を一つにしました。69(シックスティ・ナイン)の俳諧版です。

む——う  

虫篝/けぶり漂ふ/絲雨の柳          (晩夏)
むしかがり けぶりただよふ しうのりう
瓜の牛/不予祟り武家/理がかしむ       (初秋)

季語:虫篝・晩夏。瓜の牛馬・初秋。

虫篝(むしかがり):害虫を誘引して焼き殺す灯火。
絲雨(しう):霧雨(きりさめ)。
不予(ふよ):①楽しくないこと。不快。②貴人の病気。
かしむ:締め付ける。加締める。

かすかに雨の匂いがする。急いで木のしたに入ると燻る虫追いの煙のにおいがする。音もなく漢詩の絲雨が降り晩夏の柳にかかっている。
七月七日の真菰の馬が霊を迎えるため仏前に供えられている。なにか面白くないことがあって武士が道理を繰り返し考え込んでいる。
武士の一存というヤツですかね…

秋と春は俳句の季節。古今の名句もこの季節に多いようです。
もちろん、日ごろ練達のみなさん、時・処を選ばず…そうですか、そうですか…恐れ入り谷の鬼子母神。