ビックリ⁉ 源氏物語にあやかりの短歌プラス俳句 怪析篇 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

基歌《見しひとの けぶりを雲と 眺むれば ゆふべの空も むつましきかな》を「ウラ紫」「回文短歌」と作りましたが、三つ目は「伊呂波紫」と題して源氏もの最終回です。趣向は……まあ見てください。

伊呂波へ脱皮 (同じ基歌を、いろは四十八字をすべて一回ずつ遣った三行詩。(起首短歌(主)に三十一字を当て残りの十七字で承句俳句(副)にする)に作り替えました) 
事前処理:「けぶりを」→「けぶりよ」以降。

(主短歌) 魅しひとの けぶりよ雲に 眺むらん
      月在ます屋根 春こち荒れて

(副俳句) 失せ犬ぞ 輪を耐え餌へ 夢おぼろ

———みしひとの けぶりよくもに ながむらん
     つきゐますやね はるこちあれて
   うせいぬぞ わをたえゑさへ ゆめおぼろ

らん:らむ。【助動詞】推量をあらわす。~なのだろう。~しているだろう。
在ます(います):「ある」「いる」の尊敬語。
こち:東風。
輪(わ):首輪。

魅惑的なあの方も亡くなり、荼毘の煙の雲と立ち昇るのがお別れなのだろうか。
お月様は屋根の上。時折、つよく東風が……
おお、居なくなっていた犬が帰って来た。首輪の枷がいやなのかい? ほら、餌だよお食べ。———すべてがぼんやりと夢の中。

結局、源氏和歌を「もと歌」にして三種類のザレ歌にしたのですが、12組作ってやめました。ぜんぶで795首あるのですから、とても生存中にはやり終せないと悟ったからです。いろは双六もそのままですし…
どうせのコジツケ人生ですけど辞世ぐらいはホントのことをいいたいではありませんか。筆者もヒトの子。煩悩の子。無精を搔いて欠伸の子。神の子仏の子。ナマンダンブ…