匝文俳諧/しりとり駅伝双六 ぬかごめし | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

いよいよ難関にさしかかりました。ニホンゴにないときは外来語か固有名詞かに逃げます。下の俳句は上の俳句の逆読みです。
俳句のしりとり。まずは、ごろうじろ。 

 ぬ——る  

零餘子飯/魚沼さきの/湯気なほる      (三秋)
  ぬかごめし うをぬまさきの ゆげなほる
ルポな消ゆ/禾様ぬ翁/しめこ兼ぬ       (雑)

季語:ぬかご(飯)・三秋。
零餘子(ぬかご):ヤマノイモのツルの付け根で、秋に採れる自生する自然薯類。むかご。日本語は、「む」「ぬ」「ん」「う」を混同(れーん解説参照)します。古典落語に「ん廻し」というのがあって、まさに「ん」の特殊性をテーマにしたユニークなハナシです。言語学的着眼点が落語にあるのがおもしろいでしょう?
魚沼(うおぬま):越後の銘柄米コシヒカリ。日本米で最もおいしいとされる。
ルポ:ルポルタージュ。報道記事。
な消ゆ(なけゆ):「な」は、動詞の連用形についてその動詞の動作を禁止する。「な消えそ」の強意断定の形。」
禾(のぎ):イネ科植物の実の外殻にある針状の毛。のげ。
しめこ:兎。または、兎小屋。「しめこの兎」という洒落言葉は、「しめしめうまくいった」の意。占め子。

零余子飯を炊いている。コメは最高級、魚沼産。湯気がまっすぐに立ち昇っている。
ルポ原稿をボツにするな! 米作り名人の苦心談だが、ボクの初原稿でもあり、第一、題材がいい———われながらよく書けた‼ 〆この兎ってね‼! コンクール入賞まちがいなしだろうて。 
「ぬかごめし」はいいのだが…「ルポ」⁉

零餘子飯/五ツ星の舌/有象凝る          (三秋)
 ぬかごめし いつぼしのした うざうこる
縷紅草/山車の字発意/注連子かぬ        (晩夏)

季語:零餘子・三秋。縷香紅草・晩夏。
有象(うぞう):【仏】形を持つもの。無象(形の無いもの)とあわせて、雑多な大衆を卑しめていう。有象無象。ここでは、親しく愛情を込めた表現として。
縷紅草(るこうそう):長い花梗に星形の紅い小花をつける蔓性の多年草ですが一年草。風蝶草。
かぬ:「兼ぬ」「予ぬ」を当てる。以下、古語辞典より。
 他動詞ナ行下二段。①兼ねる。あわせもつ。②予期する。予測する。前もって心配する。「ねもころに将来(おく)をなかねそ現在(まさか)しよかば」(万葉集3410)(意味:いちずに将来を心配するな。現在さえよかったら)③(一定の区域に)亘る。あわせる。「一町(ひとまち)かねてあたりには人もかけらず」(大鏡 師輔)(意味:町全体に亘ってそのあたりには人も駆け歩かない) 現代語「兼ねる」は、①の意味に用いるが、古語では②③の意味もありました。
 そりゃあ、ぬかごめしが絶品です。ミシュランに言わせれば、さすがに五つ星の舌の持ち主の板さんが凝りに凝っているのですから。
縷紅草が可憐に咲き誇っています。山車を出すにあたって、絵文字をデザインしたら思いもよらず、〆子をやらないかって話になって……。

やっと涼しく・・・いやいやどうしてこうして・・・
暑さがぶりかえしてきましたぜ。どうもこうもない!
ごきげんよう!