さかしら伊呂波50撰[ろ] 阿Q | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[ろ] 阿Q

  朧朧と 冷雨は洗ふ 寺山門
    烏草樹(さしぶ)ら彼方(あ)房 入れど うろうろ
————ろうろうと れいうはあらふ じさんんもん
      さしぶらあばう いれどうろうろ

———冷雨が山門にかかりぼんやりとかすんでいる。
   僧房には烏草樹がかたまっている。
   雨宿りを乞うて入るには入ったがまごついている。 

朧朧(ろうろう):ぼんやりとかすむさま。おぼろ。
烏草樹(さしぶ):シャシャンボの古名。常緑低木。初夏、白い花をつける。ツツジ科。南燭。

阿Q(あきゅう):『阿Q正伝』。中国の作家魯迅(ろじん)の中編小説。新聞『晨報』の週刊付録に一章ずつ発表されたもの。阿Qという近代中国の最下層の一庶民を主人公としている。
農村社会のさまざまな人間タイプの思考や行動の様式を、描く。
特にこの作品を気に入った毛沢東が談話でしばしば「阿Q精神」を引き合いに出した。中国の高校教科書に採用され、中国国民の多くが知っている小説。
「阿」は、愛称~ちゃん。~やん。Qは、闕(クェ)と推定した。つまり、「阿闕(カクやん)」。闕には山門の意味がある。魯迅は仙台に医学留学生として滞在、『藤野先生』という小説に書いた。
 
一石(アインシュタイン)で始めた回文短歌。やっと「阿Q]で二人目です。
暑くなりました。