回文短歌いろは歌留多「せ」その49 ドーデ | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[せ] アルフォンス・ドーデ

  消息(せうそこ)に 野(の)鳩(ばと)の糞(ふん)と 野風(のかぜ)のせ
    かの豚(とん)腑(ふ)の都(と) 羽(は)の和(にこ)ぞ失(う)せ

 ———美しい田園からご機嫌を伺います。野鳩のフン少々と、広々とした丘の風たっぷりを載せて…都会の猥雑さを思い返しながら。こちら、時季とて羽抜け鳥のにこ毛こそ薄くなりましたが…
 
風車小屋便り(ふうしゃごやだより):アルフォンス・ドーデAlphonse Daudet フランスの小説家。『アルルの女』を含む短編集『風車小屋だより』、「最後の授業」を含む『月曜物語』などで有名。
消息(しょうそこ):①便り。口で言うことも手紙にすることもいう。②前以て連絡すること。③挨拶(あいさつ)。
豚腑の都(とんふのと):汚物にまみれた都会。
和(にこ):柔(にこ)。①やわらかいこと。②笑うさま。③和毛(にこげ)。
「風車小屋便り」という題名がいいですね。「風車小屋」というのがそもそも、いいんですよね。泰西(たいせい)名画(めいが)を思わせる。この「泰」は「極」の意味だそうです。西の果て。極東(ファーイースト)、とバカにされて、どうして、どうして、中国人黙っちゃいませんね。
「アルルの女」というとすぐ、ビゼーの曲をおもいだしますよね。ビゼーというとすぐに思い出すのが「カルメン」ですよね。

昨日、本を出しました。題は「色葉鷹三聯花巴(いろはたかみつはなどもえ)」で海文舎(京都)刊です。92歳になった記念です。まだアタマがしっかりしているときに、このブログに書いたものです。
なんかもう少しイケそうなので(寿命がありそうなので)回文短歌をもう少し続けて本にまとめてみようかなと思い始めました。ムリかとも思うのですけれど…