[し] レマルク(独)
白揚羽(しろあげは) レマルク祷(いの)り マジノ土(ち)の
守備(しまり)の生(い)くる 稀(まれ)禿(はげ)主(あろじ)
———陸軍大臣マジノは第一次大戦後「西部戦線」を教訓として国境沿いに長大な要塞線を構築した。第二次大戦では結果的にすべて無駄になった。
禿げ頭の大臣は「西部戦線異状なし」を観て防衛費をマジノ線につぎ込んだ。その効果は蝶1羽に及ばなかった。
揚羽(あげは):揚羽(あげは)蝶(ちょう)。黄色い地に黒い筋模様をもつ。幼虫はミカンやサンショウなどのミカン科植物の葉をたべて成長する。三夏の季語。なお、「白揚羽」は空想上の蝶で現実にはいない。Albino? Be sailent!
レマルク:反戦映画「西部戦線異状なし」の原作者。西部戦線は塹壕戦(ざんごうせん)だった。
前線は膠着(こうちゃく)し無益な戦死を重ねていった。塹壕(ざんごう)から身をのりだして白い蝶を追うラストシーンが衝撃的。
マジノ:マジノ線。フランスの国境線に作られた対ドイツ要塞(ようさい)ライン。
稀(まれ):非常に珍しい。滅多(めった)に見ない。
主(あろじ):あるじ。ここでは、「陸軍大臣」、または、国粋主義に凝り固まり青年を戦争に駆り立てた「教授」のこと。
「し」はもうひとつ作りました。トテチリシャンです。
ドイツの反戦音楽ではララ・アンデルセンの「リリー・マルレーン」、アメリカでは、「its a lonng way toチッペリアリー…」(題名は忘れた)が敵味方を超えて有名でしたね。若いころアメリカに出張したとき、そのころはまだ戦争体験者が多い時代でしたので、これを歌ったら懐かしがられ、一挙に友達になりました。映画と言えば、アメリカ映画「ボタンとリボン」を下級生が観てきて、その主題歌のボタンandリボンが「バッゼンボー」と実際には発音されるとのことで愕然アンド騒然となったことがありました。米兵と話してみて全く学校英語が通じなかった屈辱と合わせて記憶に残る大事件でした。
きょうもつまらない話になりましたね。
どうやら悪性ウイルスも収まりそうですね。ぼちぼち俳句でもヒネリますか。
欧米大戦勃発はヒトゴトではありませんね。地球は無人無生物の惑星になるかもしれません。