回文短歌いろは歌留多「れ」その17 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[れ] ギリシャ神話

レダこれを 白鳥(はくてう)の下(した) 惑(まど)ひ恋(こ)ひ
  攴(とまた)支(し)の腕(うで) 桑(くは)折(を)れ小垂(こだ)れ

———レダは白鳥の無理強いに体を縮めてもがいた。それは、「支」の腕の折れた「攴」のような桑の枝の小垂れに見えた。

レダ:ギリシヤ神話の女性の名。白鳥に変身したゼウスに犯され子を産んだ。
西洋の彫刻や絵画などの題材(モチーフ)となった。ヌードだったので、画家の没後、嫉妬に駆られた妻女たちによって破棄されたためか、あまり残っていない。ダヴィンチも描いたが残っていない。

攴(とまた):字は、「撲(ぼく)」と同義同音で偏旁(へんつくり)の意符としては、「打つこと」を意味しており、手(又)に棍棒を持つ様子を象(かたど)る。「攵」は変形省略形。トマタは攴繞(ぼくにょう)の俗称で、ト(と)と又(また)からできていることから。また、「しぶん」(「支」と「文」の中間の意)ともいう。

折れこ垂れ(おれこだれ):【動詞】下二段。体を折り曲げる。「折れこ垂れ身をなきになして舞ひたりし」(弁内侍日記)

ところでゼウスを非難するヒトが皆無なのですが、神話の限界———不倫は最高、と言ってるとみていいのでしょうかねえ。

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回文短歌を随分つくりましたのでまとめてみました。最後の「京」までなんとか行けそうな気がしてきました。今日は例の「レダと白鳥」で有名なレダにしました。

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こうしてみるとかなり豪華な顔ぶれです。デキのいいものとよくないものがありますが、「量は質を変える」とマルクスも言っているし変質を期待しています。そうそう、マルクスがまだでしたね。候補に入れてボチボチ考えてみます。