小束鍔武者ありあやしむ初鰹
———をづかつば むしやありあやしむ はつがつを /
武者人形や短刀の鍔が出ていたのでどうしたの?と訊くと節句の飾りとのことだった。もう初鰹だもんなあ。
●悪つ佳つは目星の潮目初かつを
———をつかつは めぼしのしほめ はつがつを
カツオの不味かったりうまかったりは。狙いの黒潮の北上にうまく乗ったヤツかどうかだよ。
「初鰹」は江戸っ子が作った季語ですが、東京の下町の人が「女房を質に入れてでも食いてえ」と称揚するほどにはうまくないのだそうです。
東京のヒトは味覚が狂っているのではないでしょうかねえ。
コロナウイルスに罹ると味がわからなくなるそうです。だから、どうって言ってるわけじゃないのですけれど…
初鰹2題でお届けしました。