縛りたき十字架に我執氏来りばし
———しばりたき じふじかにがしふし きたりばし /
我執氏:我執の強い人。自分自身のこと。
ばし:【助詞】《バは係助詞ハの濁音化したもの。シは副助詞。鎌倉・室町時代に頻用された語法》上の言葉を強調する語。疑問・推量・命令・禁止・仮定などの文中で用いられることが多い。…なんか。…でも。「敵に首ばし取らすな」「籠をばし出でさせ給ひ候はば、疾く疾く来たり給へ」。方言に残っている。
わが荷風のような、ドッペルゲンガー(第二の自分)を縛り首にしたいが出て来るばして(出て来るもんじゃないよ)
。
因みに四月三十日は、永井荷風(断腸亭主人)の命日です。
4月も大変な状況のもとに終わりました。
今年の三分の一が過ぎ去ったことになります。早いですね。
ブランコに乗ってブラブラしている間に時間が飛び去り、降り立った公園は五月の見知らぬどこかであった、という感じです。
相変わらぬスピードで字を忘れてゆく現実をたのしんでいます。