回文俳句日記4月18日兼題「花冷え」 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

  花冷えを泥団抱いて瘁え鄙は
  ———はなひえをでいだんだいてをえひなは /

泥団:どろの塊。①無価値なもの。②理屈。理屈でしかない考え。③煩悩げんせの欲望。
瘁(を)う:【動詞】下二段。病み疲れる。(病や毒気などに)なやむ。憔悴する。
櫻が咲くころ、急に冷え込むことがある。「春寒」は、春分を過ぎたのに寒いという感じ。花見に限らないが、櫻を無意識中に残している。

櫻をよそに、タドンを抱えるようにくだらない考えに拘泥して里は疲弊している。

  肥満から花冷え火縄羅漢舞
  ———ひまんからはなびえひなはらかんまひ

火縄:「火縄売り」の略。見物衆にタバコの火つけなどに用いる火縄を売る人。客の雑用や舞台の手伝いもした。
羅漢舞:羅漢の面をかぶって舞う法会の行事。「寂静院羅漢舞これを為す」(経覚私要鈔)

羅漢舞見物も花冷えでどうにもこうにも寒い。なにか火が欲しくなって、ぬくぬくした肉付きの良い男にキセルの種火を求めたことだった。

「冷える」の古語は「冷ゆ」でヤ行です。俳句でよく見る間違いが「冷へる」です。

花冷え2題でした。暖かくなったようで、寒いですね。