回文俳句日記4月1日兼題「猿草(ましらぐさ)」 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

  ましら草噴煙演武桜島
  ———ましらぐさ ふんえんえんぶ さくらじま /

ましらぐさ:猿草。美猴草。桜島が噴火するまえ、まだ島であったころ(別名:花果山)、中腹に滝があり、その裏側の洞窟(水簾洞)に棲む猿の一族があった。その主な食菜であったことによる命名。三年に一度はんぶんだけ咲くので、地元では、「三年片頬(さんねんかたふ)」という。六年目に完全な十字花を見せる。その後、滝も涸れたが、北薩の曾木に復活して今日に至る。

ましら草が見事な十字花を見せた。ことしの瑞兆なのだろうか。桜島の煙が演武を舞っているかのように、そのうえに渦巻いている。——(きょうは、エイプリル・フールです。念のため)

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  ●万愚節誘いなさい頭急く馬 
  ———ばんぐせつ いざないなさい づせくむば

万愚節:エイプリルフール
馬:nmaと発音していたらしい。マ行の音のアタマにnがくるコトバは古語辞典には発音記号が付記してあるぐらいだから、ニホンゴとしても特殊なものだ。当初、「牟麻」だったそうだ。で以て、「ンま」→「むま」→「うま(馬)」へ、また、「ンめ」→「むめ」→「うめ(梅)」。
古文には「むま」「むめ」が多い。「馬」の漢字は満洲語だそうだ。

うちのウマは、万愚節を端午の節句と間違えて外出をせがんでいる。

重ねて間違えているのが、「端午」をウマのお祝いと思い込んでいることだ。「端午」は、「端五」の言い換えで、午(うま)とは関係ない。「端」は、初めの意で、五月初めの五日のこと。だから「重五」ともいう。せっかくだから人参でもやるか。オーラ。

ことわっておくが、万愚節は季語として使ったまでで、こちらの記事はすべて本当のことである。
ついでに断っておくが、「万愚節」がマングセツならこれでもいいが、バングセツなので、これではよくない。ムバは「馬」にはならない。古語で、ムバは乳母・姥のどちらかの謂いである。

ハナシはウヤムヤになった。